厚岸のコンキリエ初の来館30万人超 昨年度総売上高も最高6億円
北海道厚岸町の道の駅厚岸グルメパーク(厚岸味覚ターミナル・コンキリエ)の昨年度来館者数が初めて30万人を超え、総売上高は6億円を超えた。9月に天皇皇后両陛下が来町した「第42回全国豊かな海づくり大会北海道大会」での特需もあり、1993年の開館から30周年の節目でいずれも過去最高の実績を記録。今年度は評価の高い飲食の新企画として、地場食材を使った高級弁当を販売しさらなる利用増を目指すほか、防災機能の向上にも力を入れる。 コンキリエを運営する町の第三セクター・厚岸味覚ターミナル(社長・若狭靖町長)が5月30日の定時株主総会で報告した。来館者は31万2438人(前年対比106.9%)と前年より約2万人多く、総売上高は61億1362万円(同113.3%)、純利益は868万円(同242.6%)だった。 評価が高い飲食部門の満足度をさらに高めるため、今年度はメニューを充実させる。具体的には、コロナ後も需要が続くテークアウトに着目し、旧国鉄時代から販売されていた駅弁の復刻版「厚岸の風辨(べん)当(とう)」を1個1500円で販売。特産のカキのほかにも、旬の魚(ニシン、ベニザケ、サンマなど)を使った主菜と副菜を季節によって替える。原則事前予約制で、団体(20食以上)は前日までに注文する。 このほか、地元の利用を促すために館内の利用料を10~20%割引するクーポン券を年4回発行する。また、防災道の駅としての管理機能を強化するため、防災士の有資格者を2人配置する。加藤裕之支配人は「高いリピーター率を維持するためにも、時代に合った経営戦略で常に挑戦して行きたい」と話している。
釧路新聞