オートマでも「エンスト」する!? 前触れなく発生することも…「慌てず落ち着いて対応を」整備士が解説
エンストはオートマでも起こりうる
走行中または停車時のアイドリング中のエンストは、MT車やAT車を問わずに発生します。エンストは発進ミスしたMT車にだけ起きるものではなく、エンジンを積んだ車であればどんな車でも起こり得ます。 また、オートマ内部の不具合や、急勾配の道で進行方向とは逆向きにシフトした状態で走行してしまうなど、エンストの原因のなかにはオートマ車でしか起こりえないものもあります。
エンストしたら落ち着いて対応しよう
エンストは原因を問わず、突然エンストに至ることもあれば、エンジンがガタつくなどの不調による前兆があってからエンストする場合もあります。 不意のことで慌ててしまいがちですが、まずは落ち着くことが大切です。 特にエンジンを再始動する場合は、一部を除き以下の2点が始動条件となるので確実に確認してください。 ・ブレーキを踏み込むこと ・PまたはNレンジにシフトが入っている ▽停車中にエンストした場合 停車中にエンストした場合、まずは再始動を試みます。焦らず、PまたはNレンジに入っているかを確認します。 これを怠ってD・Rレンジのまま再始動を試みて、エンジンが掛からずに焦るパターンが非常に多いです。 エンジンが始動できた場合は、ハザードを点灯させて速やかに安全な場所に車を移動します。 一方で、エンジンが再始動できない場合、まずはハザードを点灯させます。 エンストしたのが道路上の場合、安全を十分に確認して車から降ります。車の後方に三角板を置く、もしくは発炎筒や非常用信号灯を使用して、2次被害を防ぐために車が動かないことを周囲に知らせます。 その後、いずれの場合においても自分自身の安全を確保したうえで車屋さんに連絡をして、どのような対応をするのか指示を仰ぐようにしましょう。 ▽走行中にエンストした場合 走行中のエンストは大きな危険を伴います。 ブレーキペダルを踏んだ力を何倍にもして車のブレーキに伝えるシステムが正常に機能しなくなることで、ブレーキがまったく効かないとドライバーが感じるためです。 この場合、ブレーキペダルが普段と違ってかなり硬くなっていますが、戸惑わずに奥まで力強く踏み込むことで、ブレーキを効かせることができます。 まずは安全に車を減速させて停車させることが大切なので、ブレーキが効かないことに焦らず、とにかく力強くブレーキペダルを踏み込むことに全集中してください。 停車後は「停車中にエンストした場合」と同じ流れで対応します。 ▽エンストの前兆を感じた場合 エンストの前兆を感じた場合には、ほかの車の走行の妨げにならないように、安全な場所で停止するように努めましょう。 走行途中でエンストしてしまったときは走行中にエンストした場合と同じ手順で減速→停車します。 停車後は「停車中にエンストした場合」と同じ流れで対応します。 ◇ ◇ オートマ車でも発生するエンストは、前触れなく発生することもあって、いざ経験するとパニックになってしまうことが珍しくありません。 本当は再始動できるのに、DやRの走行レンジにシフトが入った状態で再始動を試みて、エンジンが掛からずに立ち往生というパターンはよくあります。 エンスト時はとにかく落ち着いて対処することと、自分自身と周囲の車の安全を確保することが最優先です。これを怠ってしまう人が多いので、いま一度エンスト時の対処法を確認しておきましょう。 (まいどなニュース/norico)
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