豪雨被害の比地区民にハンバーガーや焼きそば 道の駅ゆいゆい国頭の飲食店が食事提供「何かしたかった」 沖縄・国頭村
北部豪雨で被害を受けた国頭村比地区の住民を支えたいと、隣接する奥間区の道の駅ゆいゆい国頭の飲食店が14日、同区の住民にハンバーガーや焼きそばなどの食事を提供した。復旧作業に当たっていた地域住民らは、おいしい食事を口に運び、疲れた心を癒やしていた。 【写真】豪雨被害、温かい弁当で住民支えたい
道の駅ゆいゆい国頭で、食堂「わぁー家」を営む店主の宮里美津子さん(74)が各店舗に呼び掛けた。定休日の12日、本紙の報道で比地の被害を知ったという。一日でも早く自分たちにできることをしたいと、道の駅で店を構える人で構成するSNSグループで食事支援を呼び掛けたところ、すぐに皆が賛同した。 14日、宮里さんは朝から準備に取りかかり、焼きそばとおにぎりのセットを約50個用意した。5つの飲食店からは魚フライやタコライスなどが寄せられ、道の駅と敷地内の村観光協会からは飲み物が送られた。 ハンバーガーを提供する「ヒルバレージュニア」の山田早人代表は、村の消防団員として10日に安否確認で区内の各家を回ったという。「片付けの手伝いができず心苦しかった。飲食店として何かしたかった」。宮里さんの呼び掛けに賛同し、タコスやハンバーガーなど約30食を提供した。 寄せられた食事は宮里さんと、道の駅の田場聡駅長が比地区へ運んだ。宮里さんは「小さいことしかできないが、今後も住民の気持ちに寄り添っていきたい」と力を込めた。大城健治区長は「区民らもすぐに食事に手を伸ばしていた。本当にありがとうございます」と感謝を述べた。
(玉寄光太)
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