2014年(平成26年)ボート界変革の年!平和島GPは茅原悠紀が6コースから差してSG初制覇【ボートレースコラム】
▼大レースの"通称"が変更に
2014年はSGやPGIで様々な変更が実施された年。まずは多くのレース名が、現在も使用されている"通称"に変更された。 旧称と新たな通称をリストにしておこう。 【GP競走結果】5万舟決着!茅原悠紀が6コース差しでSG初制覇!
(旧レース名)→(新通称) <SG> ・総理大臣杯→ボートレースクラシック ・笹川賞→ボートレースオールスター ・モーターボート記念→ボートレースメモリアル ・賞金王決定戦→グランプリ <PGI> ・名人戦→マスターズチャンピオン ・女子王座決定戦→レディースチャンピオン ・賞金女王決定戦→クイーンズクライマックス
▼第1回ヤングダービーが開催
前年で終了した新鋭王座決定戦に替わり、30歳未満の選手による「ヤングダービー」が9月に新設。さらにそれに向けてのトライアル戦として、東日本の若手で争う「イースタンヤング」、西日本の若手で争う「ウエスタンヤング」も併せて創設された。 第1回ヤングダービーは戸田で開催。優勝戦は峰竜太ら3人がFで欠場、桐生順平→黒井達矢の地元ワンツーという波乱の決着となった。 また女子戦への人気や注目度はさらに高まり、クイーンズクライマックスは年納めの開催へ。大晦日の優勝戦が風物詩となったのはこの年からである。
▼18人のGPは大波乱の決着!
そして何より大きな変更点は、グランプリが賞金18位まで出場できる2ステージ制になったことだ。 前年までの賞金王決定戦は、賞金12位までの選手が開催3日目から登場してトライアル(TR)を3戦行い、そのポイント上位が優出、という仕組みだった。しかしこの第29回からは、まず初日と2日目に賞金ランク7~18位の12選手でTR1stを戦う。そして3日目から、1stの上位6人と賞金ランク1~6位までの6人、計12人がTR2ndで3日間戦い、ポイント上位6選手が最終日のグランプリ優勝戦で戦う。 ちなみにTR1stで敗退した6選手は、3日目からグランプリシリーズ戦へ回ることになったのもこの回から。この「天下りシステム」も、後のグランプリシリーズには大きな影響を及ぼすことになった。 そしてこの大きなシステム変更の初舞台となったのは平和島。1stから3人が優出し、2nd組3人と真っ向対決になった。1号艇は3連勝でパーフェクト優勝にリーチをかけた白井英治。しかしセンター陣が激しいスタート攻勢を仕掛け、そこを大外発進の茅原悠紀が差し切りSG初優勝。3連単配当は5万1680円という大穴決着に。いきなり1st組制覇という超番狂わせで大いに沸いた。 それでも年間を通して活躍したのは、オールスター→グランドチャンピオンの連覇などで稼ぎまくった菊地孝平。グランプリこそ惜しい準優勝だったが最多賞金獲得選手にも輝き、初の最優秀選手に輝いた。
筆者:山本圭一
1957年横浜生まれ。物心ついたころからトランプなどでギャンブルに目覚め、20代では公営競技に没入。ボートレース歴も40年近い。初めて行った多摩川ではいきなり5連勝して「オレは天才だ!」と勘違い。 本誌マクールには創刊から携わり、昨年まで約15年編集長をつとめた。趣味の海外旅行でも各国のカジノなどを楽しむ。
マクール