長崎県の教員採用試験、大学3年も受験可能に 教員のなり手不足…受験者の確保へ
教員のなり手不足の中、長崎県教委は来年度実施の教員採用選考試験から、1次については大学3年生も受験できるようにする。3年生で1次に合格した場合、4年生では面接などの2次から受ける形になる。1次に不合格だった場合でも翌年度改めて受験できる。 大学との意見交換や全国の動向などを踏まえ、県教委が1次の内容変更を含む見直し案をまとめ、12日の定例教育委員会で可決した。高校教育課は「広く呼びかけ、優秀な人材やさらなる受験者の確保につなげたい」としている。 教職教養試験と一般教養試験で実施してきた1次については教職教養試験だけとし、受験者の負担軽減を図る。このほか小学校では、教科担任制を進めるために英語専門教員の採用を開始。中学校では、より専門性のある教員が特別支援学級を担えるよう、特別支援教育担当教員の採用枠を設ける。大学推薦の対象教科・課目も拡大する。2次の合格発表後に辞退者や現役教員の退職希望が出た場合、繰り上げて任用する枠を全ての校種・教科に広げる。繰り上がらなかった場合は次年度の採用試験で1次を免除する。 本年度実施した採用試験は計891人が受験し、493人が合格。倍率は1・8倍で過去最低を更新した。教職を希望する学生らを早期に確保しようと、県教委はこれまでに、来年度実施の試験日程については前倒しを発表。1次は九州で最も早い5月11日、2次の合格発表は現在より約2カ月早い8月8日を予定している。