「ブラックラーメン食べてパワーが出た」巨人・岸田 富山ご当地パワーで今季1号!
◆JERA セ・リーグ 巨人2―1DeNA(14日・富山) 巨人がDeNAを下してリーグ一番乗りで20勝に到達し、敗れた阪神に代わって再び単独首位に立った。坂本勇人内野手(35)が2回先頭で右前安打。「打撃の神様」川上哲治を超えてNPB単独13位に浮上する一打で、岸田行倫捕手(27)の決勝1号2ランを呼び込んだ。 【動画】岸田が先制1号2ラン あふれるパワーをバットに乗せた。富山の空に岸田が鮮やかな放物線を描いた。両軍無得点の2回1死一塁。1ボールからケイの真ん中高め151キロを振り抜いた。立山連峰に向かって舞い上がった打球は左翼席へ。先制1号2ランが決勝弾となり、「何とか先制点を取りたかった。すばらしいスタジアムで最高の結果がでて良かった」と頬を緩めた。 ご当地グルメが力をくれた。富山名物「ブラックラーメン」だ。富山入りした前日13日にもラーメンを食べたが、「そこでは(食べるのを)避けました」と、あえて通常のラーメンを注文。試合当日にご当地ラーメンを食べパワーに変えるため、欲求をグッと抑えこんだ。 そして試合前の食事。満を持して、初めて「ブラックラーメン」をかき込んだ。「めっちゃおいしかったです」。しょうゆベースの黒いスープが体に染みた。プレーボール前から充電バッチリ。「しっかりブラックラーメンを食べたので、そのパワーが出たのかな」。いつも以上に元気がみなぎる体から値千金のアーチを描いた。 富山には縁がある。岸田の使用するバットは富山・南砺市の工場で作られたもの。「最高ですね。バットに助けられている。これからもどんどんチームに貢献できる一打を打っていきたい」。1年目の途中から使っている相棒と輝いた。 捕手としては大きなジェスチャーを交えて山崎伊を7回1失点に導く好リード。2人で上がったお立ち台では右腕から「1球に対してすごいアンサーをくれる。気が引き締まります」と感謝された。ポジションを争う大城卓が2軍調整中の状況で結果を残したが、慢心はない。「チーム全員で勝てるようにやっていきたい」。富山で輝きを放った背番号27が、巨人に欠かせない存在になってきた。(宮内 孝太)
報知新聞社