中居正広の女性トラブルはなぜ広まったのか…過去の芸能界で行れていた「守秘義務」は崩壊していた
芸能トラブルに「守秘義務」は通用しないのか
完全封印されるはずだった中居正広の女性トラブルが、週刊誌の報道で表になってしまい、中居にとって大誤算の騒動を引き起こしている。 【一覧】「スタジオで嫌われているMC」2位宮根誠司、3位マツコ、まさかの1位は… テレビ各局は、情報番組などを統括する担当の芸能デスクが「取り扱いNG」として番組内のトピックで扱わせない方針をとっていたが、女性セブンが報じた「女性との重大トラブルで9000万円もの巨額の解決金を支払った」という話は、週刊文春が、「性的トラブル」であったことを続報し、風向きが変わる。 記事内では、被害女性から「今でも許せない」という言葉まで引き出しており、事の顛末は一気に拡散された。本来、中居側は巨額の解決金で世間に知られることがないよう動いたはずだが、そうならなかった。 中居の代理人弁護士は取材に来たメディアに対して、「すでに解決済みで当事者間で守秘義務がありますので」と回答を控えているが、問題はこの「守秘義務」が無意味同然になったことだ。 過去に芸能プロなどで、所属タレントのゴシップに対応してきた70代の元弁護士は「守秘義務なんてものを真面目に信じているのはバカ正直な連中だけ」と語った。 「守秘義務なんて、当人がいくら約束を書面で交わしても、それを別の人間に漏らさせたら、表にできてしまう。マスコミだって情報源を明かさないという話にして記事にもできる。僕らが昔やってきた方法はもっと念入りだった。大きなお金を渡して口止め料ね、なんていうのは何の保障にもならないから、最低でも五つのことをやっていた」 すでに芸能界を去り、弁護士業も引退しているからか、元弁護士は「俺も先が長くないから」と、筆者にゴシップ封印の秘策を打ち明けた。 その内容は当然、称賛されるようなものではなかった。 「第一、ゴシップ相手のネガティブな話を集めておく。相手の落ち度や過去の問題とか、都合の悪い話を集めておいて、その人の信頼性を落とす材料もあることを相手に伝えておく。第二、明かされてしまいそうな情報に近いデマや別の話題をたくさん用意しておく。それを出せば真実を埋もれさせることができる。第三、マスコミ対策を先にやっておく。 『報じるな』という圧力をかけるんじゃなくて、反論に協力する媒体を作っておく。 第四は相手を牽制する意味で、秘密保持契約で高額な違約金条項を設けておく。実際には守秘義務は意味ないんだけど、相手にリスクを感じさせておく。 第五は…これはハッキリ言えないね。相手を一番、怖がらせる手。本来やっちゃいけないけど、それぐらいのことまでしないと完全封殺はできないから、昔の芸能界はやっていた」 元弁護士は「いまの時代はもう、そういうのを全部やるのは難しい」と言ったが、「守秘義務」だけで話を封じるのは難しいということだ。