中居正広の女性トラブルはなぜ広まったのか…過去の芸能界で行れていた「守秘義務」は崩壊していた
いくら擁護しても騒動は終わらない
「だって、相手女性がマスコミに話しちゃったとき、それでどうするのか。中居さんが裁判で契約違反を訴えられるのか。そんなことできるわけがない。何を守秘としたのか見せなきゃいけなくなるし、そんな争いをしたら、もっと話が大きく広がってしまう。 何が起こったのか本人が言わないといけなくなってしまうでしょ。大昔だったら芸能界は暴力団が出てきて片付けたこともあったけど、いまはできないから、どんな人気芸能人でも、悪いことはするな、とは言いたい」 今回の件、ややこしいのは中居と女性の面会をセッティングしたフジテレビの編成幹部がいると言われていることだ。フジ側は完全否定しているが、元弁護士は「もし意図的に2人を引き合わせて女性に接待でもさせようという意図があったなら、計画的な性犯罪になるから、これが一番マズいね」と言った。 「フジが会社ごと吹っ飛ぶ話になりかねない。事実ならフジは幹部を切り捨てたほうがいいし、ウソなら誰がウソをついたかで見方がまた変わってくる」 かつて日本の芸能界では、深刻なゴシップは長年にわたり封印されてきた。一部の報道が存在しても、多くのマスコミが談合して無視することで、世間の目から隠され続けた。 その構図は現在もなくなったわけではない。中居の問題について、テレビの情報番組が取り上げていないことでわかる。 最近では松本人志の独占インタビューが話題となったが、インタビュアーの芸能記者・中西正男氏が核心を突く質問を避け、松本にとって都合の良い主張を引き出す内容に終始していたように見えた。このようなマスコミの姿勢は、タレントを守りつつ自らの生計を維持する「御用メディア」の古い手法だ。暴く側と防ぐ側――果たして社会にとって有益なのはどちらなのか、改めて問われるべきであろう。 いま中居の状況が深刻なのは、テレビがこの話題を無視しても、ネット上で騒動が収まらないことだ。9000万円もの巨額の解決金がなぜ支払われたのかは謎に包まれたままであり、中居に対する厳しい視線は続きそうだ。 ……・・ 【つづきを読む】中居正広「9000万円トラブル」はテレビ業界でNG扱いだった…関係者が語る「文春の影響」
片岡 亮(フリージャーナリスト)