センバツ2024 日本航空石川の初戦、96人盛り上げ 友情応援、被災地へ響け /滋賀
◇近江など3校合同バンド 兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開かれている第96回選抜高校野球大会で、第6日の25日に1回戦に臨んだ日本航空石川を、同大会で初戦敗退した近江(彦根市)の吹奏楽部が友情応援した。試合は常総学院(茨城)に0―1で惜敗したが、総勢96人の合同バンドがアルプススタンドを盛り上げた。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 日本航空石川は元日の能登半島地震で校舎が被災し、野球部員は系列校の日本航空(山梨県甲斐市)へ避難。センバツ出場が決まったため吹奏楽部員も3月上旬に山梨へ移り、約2カ月ぶりに全体練習を再開。合同応援が決まっていた日本航空の吹奏楽部員と練習を重ねてきた。そこに、教員同士で交流のあった近江から「被災地を励ましたい」と友情応援の提案があり、22日に同校での練習を経て3校の合同バンドを結成した。 試合中は「航空オーレ」など同校の定番曲に加え、知名度の高い近江のチャンステーマ「Fire ball」も演奏。主将の宝田一慧(ほうだいっけい)(3年)は「聞こえた時は本当に興奮して力になった」と話し、4番打者の荒牧拓磨(3年)も「本当に心に響くいい音楽だった」と感謝した。 日本航空石川の吹奏楽部長、九尾結月さんは「山梨と近江の皆さんの協力で、こんなに素晴らしい球場で演奏ができたことに感謝したい」と、感動の面持ちで語った。【野原寛史】