日本料理界の重鎮が監修 『都橋 おでん 久』の名物「エビ進上」は自慢のツユとの相性◎
全店実食調査!『おとなの週末』が自信を持っておすすめするお店をご紹介します。今回は、横浜市野毛のおでん店『都橋おでん久』です。 【画像ギャラリー】名物「エビ進上」は、おでんのツユに負けない旨みがたまらん!
名料理人が生んだ端正なおでんとつまみをカジュアルに
日本料理『青柳』の店主・小山裕久さんといえば、日本料理界の重鎮のひとり。『都橋おでん久』は、その小山さんが料理を監修し、元料亭の料理長が腕を振るうというなんとも贅沢なおでんの店だ。ともすれば家庭料理ともいえるおでんを、小山さんはどのようにアップデートさせたのだろうか。 「『青柳』でおでんは出しませんが、まかないでは作ります。素材によってダシを変える日本料理と違って、ひとつのダシに様々な具が入るおでんは楽しい料理ですね。それだけにダシが決め手となる」という。 そのダシには真昆布、血合抜きの鰹節、アゴ、しいたけなど最高級の素材を集めた。さらに日本中から13種類もの白醤油を取り寄せ、何パターンものツユを作ってとことん研究し尽くしたという。そうして完成したおでんのツユは、クリアだがおでんの具のよさを持ち上げる力強さを併せ持つ。 おでん盛り合わせ1個410円~ この自慢のツユと最もよく合うのが名物「エビ進上」だ。おでんのダシをはったお椀仕立てで登場するが、『青柳』のエビしんじょうと全く同じように作るというから、名店のDNAを受け継ぐ逸品だ。 「おでんは長く煮込めばいいと思われがちですが、それぞれの具ごとにちょうどいい煮上がりがある」と小山さん。そこを逃さず、素材の味や食感を生かすのも繊細な日本料理の技があればこそだ。 また、都橋という場所は飲み屋街・野毛の一角という土地柄。そこで「失われつつある横丁をビルの中に縦に再現してみました」と笑うのはオーナーの間部さん。ビルの上から下からを横丁気分ではしごして欲しいという。そんな現代の横丁で味わうハイレベルな和食とおでんが、この冬をもっと楽しくしてくれる。
『都橋おでん久』
[住所]横浜市中区野毛町1-4-1KiaraGardenNoge4階 [電話]045-325-8088 [営業時間]17時~23時 [休日]無休 [交通]JR京浜東北線・根岸線桜木町駅から徒歩6分 おとなの週末2024年6月号は「みんなの町パン ランキング」 撮影/貝塚隆、取材/岡本ジュン ※2024年1月号発売時点の情報です。