天守の床を一緒にピカピカに 松本など国宝5城で合同床磨き
長野県松本市の国宝松本城天守で17日、「国宝五城天守合同床磨き」が行われた。いずれも国宝で現存天守の犬山城(愛知県)、彦根城(滋賀県)、姫路城(兵庫県)、松江城(島根県)で、初めて同じ日に取り組んだ。五つの城の作業現場を、ウェブ経由でつなぐ中継もあった。 松本城では午前7時半ころから行い、市民有志ら約160人が参加した。7グループに分かれ、城内の大天守と月見櫓の床を磨いた。クルミの実を布で包んだ専用の道具「たんぽ」やぞうきんで、つやが出るまで何度もこすった。 「床板の目に沿って磨くんだよ」と声を掛け合い、隅々まできれいにした。梓川小学校1年生は「床をぴかぴかにするのに力が必要だったけれど、楽しかった」と話していた。 一斉の床磨きは、国宝であるそれぞれの城を、共に大事にしていく気運を高めようと企画された。「国宝松本城を世界遺産に」推進実行委員会の会長を務める臥雲義尚松本市長は中継で、「国宝五城が一丸となり、街を元気にしていこう」と呼び掛けていた。
市民タイムス