米、クラスター弾初供与 反攻支援へ慎重姿勢転換
【ワシントン共同】米国防総省は7日、殺傷能力が高いクラスター(集束)弾をウクライナに送ると発表した。ロシアによる昨年2月の侵攻開始後、クラスター弾の供与は初めて。非人道性が強い兵器だが、難航が指摘されるウクライナの反転攻勢を後押しするために必要だと判断し、慎重だった姿勢を転換した。人権団体は反発している。 8億ドル(約1136億円)規模の新たな軍事支援に含めた。歩兵戦闘車ブラッドレー32両、装甲車ストライカー32両なども追加供与する。ウクライナのゼレンスキー大統領は「勝利に近づける決定的な一歩だ」とツイッターで謝意を示した。 親爆弾から多数の子爆弾をまき散らすクラスター弾はロシア軍の塹壕への攻撃に有効だとされる一方で、紛争終結後も不発弾が市民を脅かす。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチが供与しないよう求めていた。 世界のNGOでつくる連合体クラスター弾連合は7日、米国の供与計画に「がくぜんとしている」との声明を発表した。