【カルディコーヒーファーム】で選ぶ、夏飲みワインをソムリエの田邉公一さんがセレクト
高級ワインの味わいを体験「トンマージ グラティッチョ・アパッショナート・ロッソ」
T この赤はエチケットでは産地が広域になっているのですが、おそらく実質はヴェネト州じゃないかな。使われているコルヴィーナやロンディネッラという葡萄は、ヴェネト州のヴェローナあたりの土着品種。しかも一部採用しているという陰干し(アパッシメント)製法は、ヴェローナ近郊で造られる有名な赤ワイン・アマローネのスタイルなんです。 Z アマローネと陰干し製法とは!? T アマローネは、陰干しの葡萄を使った辛口の赤ワインです。収穫した葡萄を陰干しし、糖分を高めてから醸造することで、風味と甘みが凝縮されたワインに。 イタリアで特に成功しているのが、ヴェローナ近郊エリアで造られるアマローネなんですよ。 A コク旨~! 凝縮感があってリッチな味わいだけど、滑らかさも際立っているから重くないです。 T 甘いアタックの後、余韻は結構引き締まっていて、タンニンの緻密な印象がありますね。決して甘口に仕上げているわけではなく、飲み疲れない味で夏向き。アマローネは10,000円オーバーもザラにあり、安くても5,000円以上はする高級ワインなんです。この赤はノウハウを活かすことで、うまくアマローネの雰囲気を出せていると思います! Z 2,000円台前半で楽しめるというのは、かなりお得なわけですね! これくらい骨格がしっかりしているワインの場合、ペアリングは何がいいでしょうか? T メイン料理は赤身肉がベスト! 鶏肉や魚だとワインの方が勝ってしまい、ジビエの野生味も違うなと思います。軽いスナックだったら、「ビーフジャーキー オリジナル」を風味が似ている「ビーツクラッカー」とどうぞ。 photography:Erina Takahashi, Kaho Yanagi text:Momoko Yokomizo