第二の話題の理由はこのお店のシェフ。店名からもうお分かりかもしれませんが、KEIこと小林圭さんはアジア人として初めてフランスでミシュランの3つ星を獲った料理人。パリで「Restaurant KEI」のオーナーシェフとして活躍していますが、日本では和菓子の「とらや」と協業で「Maison KEI」*を2021年、御殿場（静岡県）にオープン。その後、東京でも小林シェフの世界を堪能したいという多くの美食家たちの声に応えて生まれたのが、この「KEI Collection PARIS」というわけです。 ＊「とらや」と協業しているレストラン「ESPRIT C. KEI GINZA（エスプリ・セー・ケイ・ギンザ)」も24年3月、銀座で開業しています。

▲ 小林圭シェフ

小林圭シェフは長野県生まれ。フランスで南仏やアルザス地方などの有名レストランにて地方の豊かさを学び、パリへ。パリでは世界的なシェフ、アラン・デュカス氏のレストラン「アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ」にて7年間研鑽を積む（この間、最後の5年はスーシェフを務めた）。2011年3月にオーナーシェフとしてパリに「Restaurant KEI」をオープン。20年1月にフランス版ミシュランガイドにて3つ星を獲得。

▲ シャンパーニュをベースに自家抽出の紫蘇ジュースを加えたシグネチャーカクテル「Éternité（エタニテ）」

この「KEI Collection PARIS」について小林シェフは、そのコンセプトを「大人の遊び場」だと説明。「地上250m、プールの先に東京の夜景が広がるこの場所に立った時、非日常を感じてもらえる特別なレストランを創りたいと思いました」と語ります。 「気の置けない友人と未来を語らったり、同じ感性を持つ仲間と出会ったり、新たなインスピレーションがわくような場所を目指したら、日々変わる素晴らしい素材と向き合い、インスピレーションを受け、その素材をどこまで美味しくできるのかを追求する店が出来上がった」……つまりコチラは“一斉スタート”じゃないし、メニューも日々の素材で大きく変わり、その日に食べたいものを食べたいだけ、自由に楽しめるという、まさに“大人の遊び場”なのでした。