⛳ユピテル・静岡新聞SBSレディースあす開幕 静岡県勢躍進期待 渡辺(熱海出身)縁深い大会、頂点狙う
女子ゴルフのステップアップツアー、ユピテル・静岡新聞SBSレディース(日本女子プロゴルフ協会主催、静岡新聞社・静岡放送共催)が14日から3日間、御前崎市の静岡カントリー浜岡コースで開催される。県勢はレギュラー通算5勝の渡辺彩香(熱海市出身)や実力者の小楠梨紗(浜松市出身)、出産を経て今季試合に復帰した亀田愛里(御殿場市出身)らのほか、アマチュアの松山りな(富士市出身)、平野瑚羽(浜松学芸高2年)らが出場する。 昨季不振機に心境変化 「目の前の一打大切に」 昨季、不振にあえいだ渡辺にとってステップアップツアーの出場はデビューした2012年以来12年ぶり。悲観する気持ちはなく、むしろ苦しみを経て前向きになった今季は好成績を残し、手応えも得ている。ユピテルはプロになってから最初にスポンサー契約を結んだ縁がある。感謝の思いを込め、結果で恩返しするつもりだ。 32試合に出場した昨季は19戦で予選落ち。シード権喪失という現実を突きつけられた。高い目標を掲げ、そこに向かって努力し「強くあらねば」という自身のアスリート像に見合わない日々が心を締め付け、一時は競技を離れることも考えた。 だが、その経験は大きな心境の変化をもたらした。「自分の弱い部分や不安な気持ちを全て理解した上で、目の前の一打を大切にしようと。それはまた違ったアスリートとしての強さなのではないか」。がむしゃらに上を目指した今までと同等の、大切なことに気が付いた感覚だった。 オフに着手したパットの修正や以前から取り組むショットの改善など技術的な要素が相まって、今季はここまでレギュラー9戦中8戦で予選を通過。一方で最高順位は21位と上位に食い込む試合はまだなく「そろそろ優勝争いに絡みたい」。今大会は学生時代以来の浜岡コースを楽しみにしつつ、狙うはもちろん頂点だ。「良いスコアを目指し、泥くさくプレーしたい」。新たな姿を地元ファンに届け復活を印象づける。(吉沢光隆)
静岡新聞社