トランプ前米大統領「潔白」主張 一族企業の不正訴訟結審
【ニューヨーク共同】トランプ前米大統領と一族が、経営する企業の資産価値を偽り不正な利益を得たとして、ニューヨーク州司法長官が3億7千万ドル(約537億円)の返還を求めた訴訟が11日、州地裁で結審した。米メディアによると、トランプ氏は法廷で「私は潔白だ」と主張した。 判事は月内に判決を下す見通しで、返還額の他にトランプ氏がニューヨーク州で事業を禁止されるかどうかが焦点。禁止されれば不動産王の名声に傷が付きそうだ。一方で、共和党支持層が政治的な動機に基づく訴訟だとの反発を強め、11月の大統領選に向けた党候補指名争いで支持がさらに広がる可能性もある。 トランプ氏は法廷で判事から事実関係にだけ言及するように注意されたが「原告は私を大統領選で再選させないようにしている。選挙妨害だ」などと持論を展開。最終的に判事に制止された。 州司法長官は2022年9月、複合企業トランプ・オーガニゼーションが11~21年に資産価値を過大に見せかけ、金融機関から有利な条件で融資を受けたとして提訴した。