アジア通貨の指数が2年ぶり安値、中国経済と米次期政権が売り材料
(ブルームバーグ): アジア通貨の指数が17日、約2年ぶりの水準に下落。中国経済の先行きへの悲観的な見方とトランプ次期米政権に伴うドル高観測が背景にある。
ブルームバーグ・アジア・ドル指数は、2022年11月以来となる89.90近辺まで下落。9月末以降4%超下げており、今四半期のパフォーマンスは、過去2年余りで最低となりそうだ。
中国の景気対策は人民元高を促すには不十分で、アジア通貨全般のセンチメントが悪化している。トランプ次期大統領の関税を巡る脅しや米利下げ期待の後退、韓国の政治的混乱も売り材料となっている。
みずほ銀行のストラテジスト、張建泰氏は「米国の関税の脅しとドル高のダブルパンチで、アジア通貨の売り圧力が続いている」と指摘。「韓国の政治面での不確実性の高まりがウォン売りを加速させ、他のアジア通貨も連れ安となっている」と話した。
原題:Asian Currency Index Drops to Two-Year Low as China, Trump Weigh(抜粋)
--取材協力:Ruth Carson、Malavika Kaur Makol.
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Matthew Burgess, Marcus Wong