【ボクシング】那須川天心が判定勝ちで初戴冠、カットで初めての流血も「来年中に必ず世界タイトルマッチ」「勝ちましたよ、武居くん」
PRIME VIDEO BOXING 10 2024年10月14日(月・祝)東京・有明アリーナ 【写真】左ストレートで前に出る那須川天心 ▼WBOアジアパシフィック・バンタム級王座決定戦 3分10R 〇那須川天心(帝拳ジム/同級1位) 判定3-0 ※97-92、98-91×2 ×ジェルウィン・アシロ(フィリピン/同級2位) ※那須川が王座に就く。 那須川は2023年4月にプロボクサーとしてデビュー、今年1月の第3戦、7月の第4戦で世界ランカーを連続KO・TKOしたことでWBA世界バンタム級2位、WBC世界同級3位、WBO世界同級10位にランク。4戦全勝(2KO)。 アシロは“グラジエーター(戦士)”のニックネームを持ち、7月にはWBOオリエンタル王座を獲得している。9戦全勝(4KO)。 リングサイドではWBO世界バンタム級王者・武居由樹(大橋ジム)が試合を見守る中、試合開始のゴングが鳴った。 1R、まずはサウスポーの那須川がジャブ。アシロは低く構えて右ストレートを出す。那須川のワンツーをかわしたアシロは右フック。アシロが右のカウンターを入れて左フックにつなぐ。那須川はジャブの連打から左ストレートを放ったがこれはアシロにかわされる。那須川のジャブに右を合わせに来るアシロ。終盤、アシロのジャブを那須川はパーリングして左ストレート。その左がアシロの顔面を連続して捉えた。 2R、アシロがいきなりの右ストレート、那須川を追うように前へ出ていって右を打つ。那須川がジャブから左フック、アシロも右を返す。那須川が左ボディストレート。アシロの右をかわしての左ストレートも。頭を左右に振って入ってくるアシロへ、那須川は左ボディストレート。 3R、前に出てくるアシロが右ストレート、ジャブ。那須川もジャブを打つ。そのジャブに右ストレートを合わせに来るアシロ。那須川の左ボディストレートをかわしてアシロが右ストレート。身体を沈めて入って来るアシロを那須川は右フックで迎え撃つ。アシロが圧をかけて右ボディを2発、那須川も左フックを打ち返すが、アシロの攻勢が目立ったか。 4R、那須川は右へ入りながらのジャブ、左ストレートはかわされる。アシロは身体を低くして那須川のパンチをかわすと右アッパーを打つ。柔らかい動きでダッキングしてディフェンスも上手いアシロ。那須川はジャブから左ボディストレート、アシロが前に出てくると右フックを合わせる。 5R、アシロの右ストレートがヒット、那須川が返した左ストレートはかわされる。右をフェイントして左ボディを打つ那須川。アシロは低く構えて上半身の柔らかい動きで那須川のパンチを素早くかわす。アシロが左右ボディ、那須川もすぐに打ち返す。那須川の左ボディがヒットし、アシロはコーナーを背負おう形に。那須川は伸びるジャブ2発。那須川のヒットが目立つラウンドに。 6R、ゆっくりと右へ回っていく那須川。右でフェイントして左でボディを打つ。那須川のワンツーにアシロはクリンチ。アシロの左フックに那須川は右フックを被せようとしたがこれは空振りして左フックをもらってしまう。那須川が前へ出て左ストレートを打つ。終盤、互いに動いてフックとボディを打ち合う。 7R、前手をぶつけ合う両者。アシロの左をブロックして左ストレートを打つ那須川。このラウンドは前に出ていく那須川にアシロはジャブ、那須川はジャブ、左ストレート。那須川のワンツーの左ストレートが入るが、アシロもすぐに右ストレートを当て返す。那須川が左ストレートを打つとアシロは右ボディを返す。ラウンド終了間際、両者は大きくパンチを振るが空振りとなった。 8R、那須川が左ボディストレート、ジャブ。またも那須川のジャブをかわして右ストレートを当てるアシロ。那須川の右フックはダッキングでかわされる。前に出る那須川がジャブを連続して当て、飛び込んでの左ストレートをヒット。離れるアシロを追っていっての右アッパー。詰めていく那須川が左ボディストレート、ワンツー。アシロが右を打ち返すと、那須川は頭を振って“効いてないよ”とアピール。那須川がフットワークで大きく動くが、アシロが右ストレートを打ってくる。那須川のヒットが目立った。 9R、右へゆっくり回っていく那須川。アシロは変わらず身体を低くして上体を左右に振る。那須川が左ボディを打ち、アシロが右フックを大振りして空振り、その勢いでバランスを崩して倒れたように見えたアシロはダウンを取られる。シューズを指してスリップをアピールするアシロ。再開後、那須川の左ストレートにアシロが大きくのけ反る。那須川はジャブ、左ストレート、左ボディストレートと攻めていく。アシロの大振りのフックは那須川がかわす。 10R、逆転を狙うアシロは左右フックの大振り。前に出る那須川が左ストレートを打ちに行くが、ここでバッティングとあんり那須川は左目上から流血。アシロは右フック、右ストレートを狙うが、那須川は左フック、左ボディ、左ストレートを当てていく。前に出る那須川にアシロが右ストレートも、那須川が連打でアシロをコーナーへ詰めた。 判定は3-0で那須川が勝利。ボクシングで初のタイトルを手にした。 マイクを向けられた那須川は「皆さん、今日は応援ありがとうございました。無事にアジアのベルトを巻くことが出来ました。本当にありがとうございます。ベルト巻かれたけれど、それより俺の大事な顔に傷つけやがって、俺、顔で売ってるのに(笑)。格闘技を50戦やって初めて顔に傷がつきました。こういうもみくちゃな試合に勝つことが出来て嬉しいです。KOしたかったですが、僕も前回KOしたので相手もすごい対策をしてきて。ボクシングを出来るのは10Rを通して皆さんに証明することが出来たんですけれど、もっと圧倒的に強くなってまた戻ってきたいと思います」とコメント。 今後へ向けては「こうやってアジアのベルトを獲ってバンタム級の王者は4人日本人なんですけれど、今日の試合内容ではすぐにでもどうだというのはどうかなと思うので、来年中に必ず世界タイトルマッチ、皆さん見たくないですか? 那須川天心世界への道、来年は那須川vs.世界をやりたいと思うので、今後もっと強くなって王者になるので応援よろしくお願いします。そして、勝ちましたよ、武居くん。勝ちました」と、世界王座挑戦は来年にしたいと言い、武居にもメッセージ。武居は立ち上がって拍手を送った。 那須川は再びマイクを持つと「最後に、こうして勝つことが出来てベルトを獲りましたが、これが目的じゃないので世界へ向けてまだまだ強くなるので。僕は毎日一生懸命に生きていますから、皆さんももっと強くなってお互い高みを目指して日本を変えて行きましょう。格闘技って一番面白いと思うし、最高のスポーツだと思う。格闘技をもっともっと盛り上げて、ボクシングをもっと好きになってください」とアピールした。
ゴング格闘技
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