レッドブルとフェルスタッペンの異次元の強さは今シーズンも健在!【堂本光一 コンマ一秒の恍惚Web】
連載【堂本光一 コンマ一秒の恍惚Web】RACE4 2024年のF1世界選手権、開幕戦バーレーンGPは、レッドブルのマックス・フェルスタッペン選手が圧勝。2位にはセルジオ・ペレス選手が入り、レッドブルのワンツー・フィニッシュに終わった。今シーズンのF1は12月の最終戦アブダビGPまで、史上最多の全24戦で競われるが、どんなドラマが待っているのだろうか。 【写真】開幕戦でワンツー・フィニッシュを決めたレッドブル * * * ■角田選手は14位で開幕戦の入賞を逃す レッドブルのマックス・フェルスタッペン選手が開幕戦のバーレーンGPで完璧な走りを披露して、今季初勝利を挙げました。 昨シーズンのフェルスタッペン選手は全22戦中19勝を挙げてチャンピオンに輝きました。レッドブルのマシンはコーナーでも直線でもスピードがあり、ホンダのパワーユニットはパワーも信頼性も高い。そしてフェルスタッペン選手はどんな種類のタイヤもうまく使い、マシンの能力を存分に引き出しています。その異次元のパフォーマンスは今シーズンも健在で、そこにライバルたちは挑まなければなりません。 バーレーンGPでは、フェラーリのカルロス・サインツJr.選手が3位表彰台に上がりました。一方、シャルル・ルクレール選手はブレーキにトラブルを抱え、レース中はバタバタしていた印象でした。昨年からフェラーリはタイヤのデグラデーション(性能劣化)がウイークポイントでしたが、そこが改善できたかどうかは、もう少し様子を見てみないとわかりません。 メルセデス、マクラーレン、アストンマーティンは、開幕戦に関してはレースペースがあまりよくなかった。このへんはサーキットの特性によって変わってくると思うので、これからも注視していきたいと思います。 予選11番手からスタートしたRBの角田裕毅(つのだ・ゆうき)選手は14位に終わり、入賞を逃しました。開幕戦では、ライバルよりも早めにタイヤ交換を行ない、新しいタイヤでペースアップして逆転を狙う戦略「アンダーカット」が非常に効果的でしたが、RBはその戦略をとらず、逆にライバルにアンダーカットを許してしまった。 角田選手と昨年末に対談させていただいたときに「チームの弱点は戦略」と語っていましたが、コース上で誰と戦っているのかというターゲットを明確にして、もっと攻撃的な戦略をとってもよかったのでは、と僕は感じました。 とはいえ、RBは予選のタイムは決して悪くありません。昨シーズンは最終戦まで開発を続け、後半は競争力を上げてきました。その努力が実を結ぶのは今シーズンだと思いますし、レッドブルの技術が投入されたといわれるマシンの実力はどの程度なのか? それはこれから明らかになると思うので、注目していきたいです。