2024年、RWA(現実資産)に関する5つの予測
2022年と2023年の暗号資産(仮想通貨)市場では、現実資産(RWA)が明るい話題となってきた。暗号資産価格が低迷し、世界的に金利が上昇するなか、投資家の関心は伝統的なオフチェーン利回り(米国債など)にシフトし、暗号資産ネイティブな機会(イールドファーミングなど)からは遠ざかった。 同時に、トークン化のストーリーは、暗号資産業界の既存企業および外部からの市場参加者(機関投資家向けの資産運用会社、規制当局など)の双方から関心を集めた。 この分野に勢いがあるとはいえ、トークン化された資産はまだ黎明期にあることを認識すべきだ。基本的な疑問がまだ解決されていない。 例えば、トークンと、対応するオフチェーン資産との間の法的つながりをどのように確保できるのか? RWA価格はブロックチェーンテクノロジーがもたらす新たなリスク(スマートコントラクトなど)を十分に考慮しているか? バイサイドの需要はトークン化市場における現在の提供商品を正当化するか? RWA開発者が2024年に注意すべき最大の機会と障害は何か? トークン化現実資産プラットフォーム「RWA.xyz」による5つの予測を紹介しよう。
1. 新しいステーブルコイン
USDコイン(USDC)を手がけるサークル(Circle)とUSDTを手掛けるテザー(Tether)社は、米ドル連動型ステーブルコインの主要発行会社であり、2023年12月14日時点で1150億ドル(約17兆円、1ドル144円換算)相当が流通している。トークン発行者の中では間違いなく最高のプロダクト・マーケット・フィットであり、2024年にはこの成功を模倣しようとする数多くのチームが登場すると予想される。 USDCとUSDTの市場独占に挑戦するため、これらのチームは、 することによって、自社製品の差別化を図るだろう。 ステーブルコインの立ち上げが相次いだとしても、2024年を通じてUSDCとUSDTのシェアが大幅に低下することはないだろう。新たに登場するステーブルコインは、USDCとUSDTの幅広い相互運用性、ネットワーク効果、「優良」ステータスに対抗しなければならない。