「カネが欲しい時ばっかりゴマすりやがって...」父の日だけ義実家にプレゼントしてこなかった嫁を待っていた「想定外の難局」
日本生命保険相互株式会社が実施した父の日に関するアンケート調査によると、父の日にプレゼントを贈らない人がその理由として挙げた中で最も多かったのが「贈る習慣がないため(37.8%)」で、次に多かったのが「何を買えばいいのかわからないため(6.3%)」だったという。 危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は、父の日のギフトについてこう指摘する。 「父の日が母の日に比べて軽んじられる傾向は、さまざまな調査結果に数字として表れています。気をつけたいのは母の日にだけ食事やギフトを手厚く準備して、「父の日だけ忘れてしまう、母親と差をつける、何も贈らない」というわかりやすい差別。これでは父たちが傷ついたり根に持ったりしてしまいかねませんよね。親子関係も年を重ねるごとに変化し、社交辞令的な部分が出てくることも、ある程度は致し方ありません。パートナーの親ともなれば、なおさらです」 念のため、父の日は毎年6月の第3日曜日である。 父の日にまつわるエピソードについて取材をしていると、「母の日だけ隠れて贈り物をし、父の日に何もしてこなかったことが、義父との思わぬ不和につながった」という女性から話を聞くことができた。 「義父は私をよく思っていないと思います。毎年母の日だけ実母と義母にプレゼントを贈ってきたのですが、去年の父の日、義父がふとたまっていた思いを吐き出したんです」 こう話すのは、38歳の会社員・椎野美緒さん(仮名)。 「父の日が6月の第ナニ日曜日なのか毎年忘れてしまうんです。それほど、父の日は印象が薄いイベント。でも前提として、心のどこかで義父の存在を軽く考えていたんだと思う」 実母と義母には毎年の母の日に欠かさず贈り物をしてきたという話だが、その理由とは。
「母親に対しての方が、慰労したいとか機嫌取りたいという気持ちが強いから、かな。ちょっと後ろめたかったですが、お義母さんにはお義父さんのいない所でプレゼントを渡していたので、言わなきゃバレないという気持ちもありました」 美緒さんは随分前に実父との別離を経験している。 「私が中学生の時に親が離婚しているので、言い訳のようですが、父の日に対しての意識はもともと低かったです。義両親については、やっぱり姑のご機嫌さえ取っておけば大丈夫、みたいな感覚も正直ありましたね」 ところが、美緒さんが知らない間に、義母は義父に対し「美緒さんから母の日に、これを貰ったのよ」という報告を毎年していたそうだ。 自分だけ何もしてもらっていないことを、義父はずっと前から知っていたというわけだ。 「先日、義両親とうちの家族と一緒に外食に行ったんですが、その席でうちの夫が『ここ俺が払うわ。母の日の代わりね』とお義母さんに言ったんです。 夫は私が義母にプレゼントしていることを知りません。何度か報告したことはありましたが、忘れちゃうし、いちいち言ってないので」 義父の前で母の日や父の日の話題はやめてほしい、と苛立ちを覚えた美緒さん。話が膨らむと、墓穴を掘りかねないからだ。しかし……。 「夫はさらにその場で『父の日も何か食べに行く?』とみんなに聞いてきたんです。ドキリとしました」 この夫の発言に対し、義父は冷笑を浮かべてこう言ったという。 「いいよ、俺なんか。そんな仕方なしの社交辞令みたいなやつ、やめとけよ。お義父さんがそう言ったんです。驚きました」 なぜか夫は「遠慮しないで、何かうまいものを食べに行こうよ」と食い下がった。 「お義父さんは、何で急にそんなこと言い出すんだ?とキレ気味でしたね。今まで一度もそんなのなくて、急に言われると下心感じるわ、と」