イスラエル軍がラファの避難民密集地を空爆、35人以上死亡-ガザ当局
(ブルームバーグ): イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ南部ラファを26日深夜に空爆し、少なくとも35人のパレスチナ人が死亡したと、イスラム組織ハマスの保健省が発表した。
国際司法裁判所(ICJ)は2日前、イスラエルに対し、民間人を守る観点から攻撃の即時停止を命じていた。
イスラエル軍は声明で、「正確な情報」に基づき、「国際法上の正当な標的」に対する攻撃を行い、ヨルダン川西岸での作戦を担当するハマスの「上級」幹部2人を殺害したと明らかにした。
ラファの北西に位置するこの地域は市街地への攻撃から逃れた人々のテントが密集しており、バイデン米政権は市民の生命を危険にさらさないよう警告してきた。ソーシャルメディアに掲載された映像には、人々が死者や負傷者を運び出す中、テントに火が燃え広がる様子が映し出されていた。
赤十字国際委員会(ICRC)は声明で、野戦病院で負傷者の治療に当たっており、「われわれのチームは人命救助に最善を尽くしている。民間人を守ることが急務だ」とした。
この地域は、イスラエル軍がラファ攻撃の準備を進める中で避難を命じた地域には含まれておらず、より危険と見なされる地域から逃れてきた多くの人々が集まっていた。
イスラエル軍は、空爆とそれに伴う火災で市民が被害を受けたとの報道を「承知している」として、「この出来事を調査中だ」と説明した。
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原題:Dozens Killed as Israel Strikes Tent City in Rafah Assault (1)(抜粋)
--取材協力:Fares Alghoul.
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Ethan Bronner