トヨタのコンウェイ、ル・マン前の怪我からWEC復帰。痛み残るも「自信を持ってレースに臨める」
WEC(世界耐久選手権)のハイパーカークラスにトヨタから参戦しているマイク・コンウェイは、復帰戦となるサンパウロ6時間レースに向けて自信を持っているようだ。 【リザルト】WEC第5戦サンパウロ6時間レース:FP2結果 コンウェイはル・マン24時間レースのテストデー直前の6月6日にサイクリング中の事故で肋骨と鎖骨を骨折してしまい手術が必要に。ル・マン欠場を余儀なくされた。 そして迎えた今週末のWEC第5戦サンパウロ6時間レースがコンウェイの復帰戦となったが、ドライブ前はまだ未知数な部分があるとして、初日の走行を終えるまではその後もセッションを走れるかどうか分からない状態だったようだ。 「多くの確認リストにチェックを入れた。次はクルマに座ってからだ。言うまでもなく、まだ未知数な部分がある」 コンウェイはそう語った。 「ドライバー交代は大丈夫だったし、クルマを落とした(ジャッキダウン)時もそうだ。感触は良いし、期待できる」 小林可夢偉やニック・デ・フリーズとトヨタ7号車GR010 ハイブリッドをシェアするコンウェイは、事前に他のレーシングカーで走るといった復帰準備ができなかったのだという。 「復帰のためのスケジュールがタイトだったから、あまり早く無理をして後退したくなかったんだ」 コンウェイはそう語る一方、インテルラゴスでの復帰を決める前後にトヨタのシミュレータでドライブ。まだ身体のあちこちに痛みを感じており、「朝はまだ身体が硬い」と明かした。 さらに、反時計回りのインテルラゴスは時計回りのサーキットよりも負傷した右肩に大きな負担がかかると、コンウェイは語った。 「ここは右腕の方が負担が大きいんだ」 「左コーナーが多いからね。もっと右コーナーが多いサーキットに行けたら良かったんだけど」 万が一、コンウェイがトラブルに見舞われて今週末のレースに出られない場合、トヨタのリザーブドライバーである宮田莉朋がブラジルに帯同していないため、トヨタ7号車は小林とデ・フリーズの2名体制で日曜日の6時間レースに臨むことになる。 TOYOTA GAZOO Racing Europeのテクニカルディレクターであるデビッド・フローリーは、レギュラードライバーが離脱した場合に、宮田を今回のラインナップに加えるという計画はなかったと明かしていた。 ただ、初日の走行を終えたコンウェイのコメントを見るに心配はなさそうに見える。 トヨタ勢はFP1で8号車が4番手、7号車が8番手。FP2では、トヨタ7号車がトップ。8号車も2番手につけ、ライバルを僅差で抑えてワンツーとなった。 コンウェイはトヨタのプレスリリースに次のようにコメントを寄せた。 「再びGR010 ハイブリッドのコックピットに戻ることができて本当に嬉しい」 「身体は大丈夫だと思っていたが、確証は持てなかった。走ってみた感触は良く、自信を持ってこの週末へ臨むことができる。若干痛みはあるが、問題はない」 「クルマの調子も良さそうだし、次のセッションも楽しみだ」
Gary Watkins