真田広之「SHOGUN」のゴールデングローブ賞4冠がエミー賞18冠よりスゴイわけ
真田広之(64)が主演・プロデューサーの米ハリウッド制作ドラマ「SHOGUN 将軍」(ディズニープラス)が米時間5日、優れた映画・ドラマなどを称える米ゴールデングローブ賞(以下GG賞)で4冠を達成した。 テレビのドラマシリーズ部門で作品賞、真田が主演男優賞、ニュージーランド生まれの日本人アンナ・サワイ(32)が主演女優賞を獲得。浅野忠信(51)はテレビの全部門の中から助演男優賞に輝いた。真田らの受賞は日本人初。 SHOGUNは昨年9月、テレビ作品が対象の米エミー賞でも、真田とサワイが同賞を受賞するなど、エミー賞始まって以来過去最多の18冠を獲得している。今回の受賞は、それをはるかにしのぐ快挙。投票権を持つベテラン映画ライターが解説する。 「エミー賞はテレビ業界の人たちが投票します。基本的にはアメリカの人たち。かたやGG賞は、欧米やアジア、アフリカなど世界中の映画ジャーナリストが投票します。約300人いて、アメリカ在住が100人弱、あとは各国に散り散りにいます。日本人も10人ぐらいいますよ。アメリカの業界人ではなく、世界中の一般人に近い人たちの評価が反映されるんです」 そもそも投票する母集団が異なり、性質が違う賞というわけだ。 「地元アメリカの業界人が選ぶエミー賞は、アメリカのエンタメ業界への貢献度みたいなとこが結構大きい。一方GG賞は、我々投票者が自分たちの国での評判を踏まえて票を入れます。もちろんエミー賞と同じで、面白い作品かどうかというのが前提ですが…。今回の受賞で、〝SHOGUNはホントに世界各国で大勢が見て人気あったんだ。〟と分かったわけです」 過去の反省から、今は組織票を入れられないシステムになっている。「めっちゃドライ。何かの評価じゃなく、純粋に投票数で決まる。人情というものが存在しない賞」だという。 「一部の映画賞には、選考会議を開いて何となく忖度があって…みたいなとこ、あるじゃないですか。GG賞にはそれが全くない。今は電子投票。自動的な計算で結果が出ます。私も投票結果を今日初めて知りました」 加えて、投票者資格を得るにはかなり厳しい条件があるそうで…。 「基本、映画の批評を生業にしてる人しか入れません。投票者登録する時にチェックがあって、家族や親族に映画会社の人が勤めてないかとか、身辺調査が入るんですよ。GGは、ひいきがない人たちで選んでいる賞なんです」 SHOGUNは日米だけでなく、世界中からの評価をこれで証明した。
東スポWEB