無罪判決の男性、警察庁で自らのDNA型データ抹消を確認 「現状で考え得る最善策」弁護団は評価も法整備訴える
「目の前でデータ抹消確認できれば、それが一番」
この日、奥田さんは会見で「自分自身が前例になるのは嫌だった」として、次のようにコメントした。 「実際に上告期限前に、データを抹消したとの連絡がきたときは、自分が裁判で勝ち取ったデータ抹消を、事前の通告なしで実施され、ふざけるなという気持ちがわいてきて、正直すごく腹が立ちました。 その後、実際に警察庁で、データを抹消した部署のトップの方が来た時には、『できる限りのことはしたつもりだ』と言われ、ここで自分が納得すれば終わりかなという気持ちにもなりました。 しかしそれでは、自分自身が前例になってしまいます。警察が、次に無罪を勝ち取った人に対しても、自分と同じように扱えば大丈夫だと思うようなことはどうしても避けたいと思いました。 今回、警察庁にはできる限りのことはやっていただいたと思いますが、もし、次に無罪を勝ち取った人が出てきた場合は、実際に目の前で、データの抹消を確認できるようになれば、それが一番ではないでしょうか」
弁護士JP編集部