ミキハウスが2回戦進出 元巨人・桜井俊貴「強豪相手にいい試合ができた」/日本選手権
社会人日本選手権第3日(31日、ENEOS0-2ミキハウス、京セラ)19大会ぶり3回目出場のミキハウスが強豪ENEOSを相手に2-0で競り勝った。先発した元巨人の桜井俊貴投手(31)が5安打完封勝利。松尾龍乃内野手(24)のソロと、田浦由亮内野手(23)の適時打による2点を守り抜いた。 「自分自身も初めて投げる大会だった。都市対抗の悔しい気持ちを晴らすという意味では、強豪のENEOSさん相手にいい試合ができた」 2022年に巨人を戦力外になった後、巨人のスカウトを1年間経験し、今年からミキハウスで現役復帰した。新天地では都市対抗の近畿2次予選で2試合連続で完投勝利を記録するなどエースの座を確立。陣田匡人監督(45)が「今年1年ずっと桜井、桜井、桜井とすごく負担をかけてしまっている」と語るほど、フル回転で腕を振った。7月に行われた都市対抗の本選では、東京ガスとの1回戦で8回途中5失点で敗戦投手に。京セラに舞台を移して、全国大会で好投し、晴れやかな表情を見せた。 昨年の同大会はスカウトとしてバックネット裏で試合を観戦。DeNAにドラフト1位で入団した度会隆輝外野手(22)の本塁打を真後ろから見ていた。1年後に同じ舞台で選手としてマウンドに上がり、「なんか変な感じがします(笑)」と心情を吐露。2016年のドラフト1位が、昨年のドラフト1位に負けない主役の投球を見せた。 スタンドには多くの応援団が駆け付け、バルーンを手に声援を送った。桜井は「地元開催で、たくさんの方に応援に来てもらっている中でなんとか勝てたのは良かった」と笑顔。観戦に訪れたミキハウス・木村皓一社長は「桜井くんなので、七回くらいまではいい勝負ができると思っていましたが…最後まで本当に頑張ってくれました。ひと安心です。次も頑張ってほしいですね」とねぎらった。 目標の8強まで、あと1勝。今年のチームスローガンである「『躍動』~Unity for Victory~」を胸に、全員野球で勝利を目指す。