24歳ダウン症のアマチュア落語家『お迎えは4時』『どこの時計の?』ダウン症の特徴をエピソードに母娘で奮闘「ずっと死ぬまでしゃべり続けたい」
お迎えは4時「どこの時計の?」ダウン症の特徴をエピソードに
母)「時計はどこの時計でも同じ時間なんやけど、『きょうのお迎えは?』(と有香さんが聞いて)お母さんが『4時』って言ったら、有香ちゃんが『どこの時計の?』って言った」 「時間の概念」が理解しにくいというのは、ダウン症の子どもに多い特徴だといいます。今はどう思ってるの? 有香さん)「今はどの時計も同じ時間やん、あはは!わかってるよ」 喜美子さんは、こうした会話を落語にすることで、笑いながらダウン症についての理解を深めてもらいたいと考えています。 母)「ダウン症の人の話を笑っちゃいけないんじゃないかとか、笑わないといけないんじゃないかとか、そういうことじゃなくて、私たちの感情と同じものをダウン症の子も持ってるっていうことを落語を通して、伝えていけたらなと」
セリフによって「声色を変える」のが苦手…どうする有香さん!?
7月中旬、有香さんは大阪にいました。落語の先生である笑い教育家・笑ってみ亭じゅげむさんに、新作落語の稽古をつけてもらいに来たのです。実は有香さん、1か月後に控えた落語会で、新作を披露しようと考えていました。 有香さん)「きょうのお迎えは?」「4時」「どこの時計の?」 保育園児のころ、時間の概念がよく分からなかったというエピソードも盛り込みました。 有香さん)「ありがとうございました」 先生)「すばらしい、勢いがいいですし、有香ちゃんにだからこそできる芸だなって」 一方で、課題も見つかりました。 母)「声だけ聞いてたら(セリフの)人が変わったことがわかりにくいので、私が言っていることと、自分(有香さん)が言っていることの差がもう少しつけばいいなと」 有香さんは演じ分けるために声色を変えるのが苦手でした。そこで… 先生)「(セリフの冒頭に)『お母さん』とつけてみてもいいかもしれないですね。語りかけてみてください」 呼びかけを入れることで誰の発言か伝わるように工夫します。実際にやってみると… 先生)「すごく良くなりました、そうしましょう」