13基勇壮に練る、港町に熱気 富山県射水市で新湊曳山まつり
国指定重要無形民俗文化財の新湊曳山(ひきやま)まつりが1日、射水市新湊地域中心部で行われ、絢爛(けんらん)豪華な13基が巡行した。夜は2年ぶりに花火が打ち上げられ、幻想的な提灯(ちょうちん)山と共に港町を彩った。 花傘飾りの13基は午前9時に八幡町の放生津八幡宮を出発した。若い衆は能登半島地震で被災した新湊の復興を祈り、繁栄を願う「イヤサー」の掛け声で高さ約8メートルの曳山を引いた。地震で生じた道路の段差や亀裂は応急工事が施され、例年通りの経路を巡行した。 13基は本町のクロスベイ新湊で提灯山に装いを変え、午後6時半ごろに一斉点灯した。花火は新湊漁港から約5分間打ち上がり、見物客を魅了した。曳山は再び市街地へ向かい、風情ある笛と太鼓のお囃子(はやし)を響かせながら深夜まで練った。 まつりは同宮秋季例大祭の「曳山行事」として行われ、約370年の歴史があると伝わる。2日は同宮で「築山(つきやま)行事」がある。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に追加申請されており、来秋ごろに審査・決定される見通し。