「関東が優先なの?」の恨み節も 北陸新幹線敦賀延伸で見えた乗り換え問題 「北陸から西」の移動はどうする?
一方で、サンダーバードは強風などで迂回運転が行われ遅れることがよくあります。滋賀県内の湖西線が強風などで運転見合わせとなったときに、これまでも特急サンダーバードは米原経由で迂回運転することで遅れが発生しましたが、この場合の対応についてはJRは想定をして臨むとの立場です。 JR西日本金沢支社総務課・片井秀明さん「敦賀駅からのつるぎ号、新幹線のほうも接続待ちを基本的に行って、極力お客様の事前に取られている指定席とかが変更にならないように配慮している。ただしどうしても遅れ時間が大きくなってしまうと接続が難しいということになるので、その場合は代わりに敦賀の近くに車両基地があるので、そこから新しい列車を準備して臨時で走らせるということもしている」 JR西日本によりますと、おおむね30分程度の遅れまでは敦賀発のつるぎの出発を遅らせる対応とし、それ以上の遅れとなった場合にはサンダーバードに接続するつるぎの臨時列車を走らせているということで、3月16日の敦賀開業から1か月の間にも実際に数本が運転されたということでした。 大阪や名古屋を行き来するユーザーの鉄道への満足度は果たして高いのか?「割を食う」と考えるお客さんもいるようです。 高速バスの乗客「敦賀での乗り換えが大変じゃないですか。足の悪い夫を連れては乗り換えは無理だと思うんですね。要は関東が優先なんですね。置き去りにされた気がします」 北陸新幹線と競合する高速バスは、ニーズを逃すまいと、新幹線開業にともない新たな動きを打ち出しています。福井駅と名古屋駅を結ぶバス路線は、北陸新幹線の開業後、乗客が前の年の同じ時期よりおよそ1.4倍に増えているといいます。 福井鉄道・惣宇利健善常務「乗り換えがなくて1回座るとそのまま行けるから便利だという声をいただいているのと、(増便の際に)福井発7時を6時にしているので、ビジネス利用の方が6時始発で乗っていただく方も増えている」 高速バスは、福井市と名古屋市のバス会社4社が共同運行していて、2023年の利用者は夏休みや年末年始などを除いて毎月6000人から8000人の間で推移していました。 こうした中、2023年12月には、北陸新幹線の開業を見据えて1日8往復から10往復へ増便しました。そこには明確な戦略がありました。 福井鉄道・惣宇利健善常務「やっぱり新幹線開業をにらんで敦賀の乗り換えが発生するのでそこにひとつの勝機があると。4社で協議をしたうえで開業前に12月からスタートしている」 高速バスの乗客「乗り換えなくちゃいけないから。しらさぎがなくなったから」「乗り継ぎが自信なかったから」 Q.これまで名古屋行かれる時は?「しらさぎ」 Q.今回開業してからは初めて?「初めてです」 Q.なぜバスを選ばれた?「ライブがあって(乗り換えが)間に合わないとイヤなので慎重にバスで行こうと思った」