千葉・富津市が財政破綻の恐れ 破綻したらどうなるの? /早稲田塾講師 坂東太郎のよくわかる時事用語
高齢化の進展により医療や介護の自治体負担は今後も増える一方です。人口減少も大きな悩みで毎年約20万人という比較的大きな市の人口に相当する分が「消滅」しています。破綻予備軍も何も市町村民が消えてなくなっていけば、財政は当然立ち行かなくなってしまいます。数少ない成長分野とされる観光も、これで大借金を背負った先達がいるため安易に手が出せません。 コンパクトシティー(集約)化も口で言うほど簡単でないようです。人口減に対応するため病院や学校、商業施設などを集約して、なるべくその近くに住むというのがあらましで、下水道の予算などを削減できます。しかし以前から住み慣れた地域を離れるのに抵抗がある方も多く、移住を強制もできないからです。
--------------------------------------------------------- ■坂東太郎(ばんどう・たろう) 毎日新聞記者などを経て現在、早稲田塾論文科講師、日本ニュース時事能力検定協会監事、十文字学園女子大学非常勤講師を務める。著書に『マスコミの秘密』『時事問題の裏技』『ニュースの歴史学』など。【早稲田塾公式サイト】