ユニクロCMに『ラヴィット!』出演…チアリーディングにかけるサラリーマンが叶えたい壮大な夢とは
単独公演→CM出演→スペイン遠征「目標は紅白歌合戦」
しかし、活動を始めると目の前が開けた。スーツ姿での華麗で力強いパフォーマンスの動画は、瞬く間にSNSで拡散した。今年1月、3月にはTBS系『ラヴィット!』に出演し、注目度はさらに高まった。メンバーはチーム結成以来、ユニクロの「感動ジャケット/感動パンツ」を愛用。そのため、ユニクロCM出演を1つ目標にしていたが、SNSでオリジナルCMを投稿するなどしてアピールを続けた結果、同社から「コラボCM」出演のオファーが届いた。 「個人的には1~3月、残業が続く繁忙期だったので、『ラヴィット!』やユニクロのCM出演は大変でした。ただ、チームとしては勝負どころでしたし、優秀なメンバーたちのサポートも受けながら、みんなで乗り越えました」 チアは1人の力では成り立たず、互いの信頼がなければ完成度の高い演技につながらない。一方で、サラリーマンもまた組織の中で、多くの人が力を出し合って1つのビジョンを達成する。スーツ姿で踊るCheer Re-Man’sのパフォーマンスは「世の中で頑張る全ての人たち」の象徴のようで、力強いメッセージの発信者になりつつある。そんな彼らには、かなえたい「夢」がある。 「『アメリカズ・ゴット・タレント』に出演して優勝することです。出るからには優勝することが、チアリーマンズの目指すべきゴールだと思っています。個人的な今年の目標としては、年末の『NHK紅白歌合戦』に出たいですね。『できる限り多くの人に僕たちの挑戦を見てもらいたい』と思った時に、やっぱり、『紅白』という舞台に立ちたいと思っています」 夢のステージを目指す彼らは、決してスターではない。しかし、だからこそ伝えられることがある。 「平日はサラリーマンとして働いています。仕事が忙しいメンバーもいるけど、自分たちのやりたいことから目を背けずに頑張っています。でも、最初からそうだった訳ではありません。『ステージに立ちたい』と思っていても、『社会人になったらやることじゃない』『そういうことは学生のうちに終わらせるべきもの』という葛藤もあって、挑戦できなかった時期もありました。だから、忙しくて挑戦できないと感じている方の気持ちはすごく分かります。私たちは3年くらいやりたいけど動けずにいた期間があったからこそ、『このままだと一生後悔する』と思って、去年ようやく動き出しました。でも、実際に動き出せば、この1年で自分の人生が大きく変わりました。だから、挑戦することって大変だと思うけれど、頑張ってほしいです。それを言い続けられるように、僕らも頑張っていきたいと思います」 サラリーマンは「何者でもないもの」、スーツは「社会のしがらみに縛り付けるもの」とみなされがちだ。だが、Cheer Re-Man’sはサラリーマンであることを最大の個性に転換し、スーツ姿で華麗に宙を舞っている。彼らの挑戦は始まったばかりだが、その夢が果たされる時、「日本のサラリーマンは、世界を勇気づける」。そんな存在になっていることだろう。 □Cheer Re-Man’s(チアリ―マンズ) 2023年結成の社会人チアリーディングチーム。創設メンバーの望月叡、赤井勇介、神原憧をはじめ、マネジャーも含めて総勢36人で活動中。今年1月、3月にTBS系情報番組『ラヴィット!』に出演。今月8日には、東京・池袋グローバルリングシアターで単独公演(無料)を開催。同月末には、スペインでのパフォーマンスも予定している。
よもつ