大阪が目指す、新しいF1開催のカタチ。大阪観光局の溝畑宏理事長「鈴鹿はリスペクトしつつ、ファンの皆さんに『すごい』と思ってもらえるモノを作る」
■鈴鹿は大先輩。リスペクトしかない
サーキットと周辺の施設で収益を上げる……これはサーキットと遊園地、そしてホテルなどが一体となった鈴鹿サーキットのビジネスモデルによく似ているように思える。そう尋ねると、溝畑理事長は「その通りだ」と語るとともに、これまでF1を開催してきた鈴鹿サーキットへのリスペクトは忘れてはいけないと語った。 「公道でやらないということになれば、野球で言うボールパークとかそういう発想になると思います。サーキットを中心とした、自動車のテーマパークということになると思います」 「私がJリーグの仕事をしていた時には、スタジアムの周りに小動物園を作ったり、温泉に入れるようにしたり、様々な選択肢を与えられるようにしました。試合がなくても遊びに行ける……そうじゃないとスタジアムが死んでしまうんですよね」 「でもとにかく、今までやってきた人たちをリスペクトすることは忘れてはいけないと言い続けています。ホンダの関係者、モビリティランドや鈴鹿の関係者の皆さんは、我々にとっては大先輩。リスペクトしかないです。ですから、鈴鹿からF1を奪おうなんてとんでもないです。共存共栄して、一緒に頑張って、世界的に見ても質の高い開催地になれればいいと思っています」
■F1ファンが「すごい」と思えるグランプリを
そしてもちろん、既存のファンのことを忘れているわけではない。多くの声を聞き入れ、F1のファンにも「すごいな」と言ってもらえるグランプリを作り上げたいと、溝畑理事長は言う。 「今のF1を好きな皆さんが何を求めているか、それを徹底的に調べていかなきゃいけないと思っています。ファンの皆さんと対話していくのは、すごく大事だと思っています」 「鈴鹿はリスペクトしつつも、大阪でしかできないことを目指したい。そして、皆さんの意見を聞いて、F1好きの人たちにも『すごいな』と思ってもらえるモノ、ファンの皆さんに愛される施設を作らなければ、成功はないと思っています」 「Jリーグの時にも、お客様が何を求めていて、何に満足しているかということを徹底的に調べました。ですから、F1についてもファンの皆さんの意見を直接聞く場を設けようと思っています」
田中健一
【関連記事】
- ■F1日本GP、2029年まで鈴鹿サーキットで開催決定! ドメニカリCEO「鈴鹿は特別なサーキットで、F1の一部」
- ■トロロッソ時代のメタリックブルーが帰ってくる!? ビザ・キャッシュアップRBが2024年マシンカラーリングを“チラ見せ”
- ■F1なんと0円! 鈴鹿サーキット、2024年のF1日本GPで”こども招待”&”ヤング割”実施。生のF1を見られるまたとないチャンス!
- ■F1新車”雑感”解説2024「アルピーヌA524」は前から後ろまで大きく違う! チームの発表通り大変更が加えられた意欲作の予感
- ■世界よ見たか! これが”鈴鹿のF1ファン”だ。外国人記者が見た、日本のF1ファンの素晴らしさ「彼らにとってはF1ドライバーも、エンジニアもチーム代表も、全てがヒーローなんだ」