「今こそ立浪さんの声が聞きたい」中日、阪神、楽天など5人の監督交代劇に思う
プロ野球はポストシーズンの熱き戦いが続いているが、12球団の内、これまでに5球団で監督交代が決まった。最も新しいところでは、阪神タイガースが藤川球児新監督の就任を発表したが、退任する監督たちの記者会見は、どの球団も今のところ行っていない。(2024年10月16日現在) 【動画】帰国するビシエド…柳がサプライズで会いに来た瞬間がこちら【3分21秒~】
監督交代は5チーム
2024年シーズン限りで退任が決まったのは、セ・リーグでは、2位の阪神タイガースの岡田彰布監督、最下位だった中日ドラゴンズの立浪和義監督。パ・リーグはBクラスの3チーム、4位の東北楽天ゴールデンイーグルスの今江敏晃監督、5位のオリックス・バファローズの中嶋聡監督、そして、最下位の埼玉西武ライオンズはすでに途中休養していた松井稼頭央監督である。ライオンズは、松井監督を引き継いだ渡辺久信監督代行も退任した。
立浪監督の「まさか」
2012年(平成24年)を最後に、クライマックスシリーズからも遠ざかっているドラゴンズは、低迷脱出とチーム改革の"切り札"として立浪監督が3年間指揮を取った。言わずと知れた3代目「ミスター・ドラゴンズ」であり、ファンも待ちに待ったリーダーだった。 ところが、チームはまさかの3年連続最下位。90年近い球団の歴史で、2年続けての最下位は一度もなかっただけに"3年連続"という結果は、竜党からすれば、今なお信じたくない現実である。一部では「5年契約」説も噂されたが、さすがにファンとしても納得せざるを得ない交代となった。
満を持しての監督だった
ライオンズの松井監督は、シーズンが始まってまもない5月に休養した。事実上の更迭だった。監督就任1年目の前年は5位、休養の時点では15勝30敗と最下位に低迷していたが、まだ2年目の途中だったので、球団の危機感が際立った。 松井監督は、現役時代は走攻守揃った生え抜きのスター選手であり、メジャーも経験、さらに、2軍監督から1軍ヘッドコーチと経験も積ませて満を持しての1軍監督だっただけに、まさかの事態だった。主力打者である山川穂高がFAで移籍するなど、戦力的に苦しいことは分かっていたが、球団の早い決断には驚いた。