岸田政権 「内閣支持率」が「自民党支持率」を下回る異常事態に
ジャーナリストの須田慎一郎が11月20日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。東京地検に告発状が提出された自民党5派閥の過少記載について解説した。 【画像】岸田内閣支持率の推移グラフ
自民党5派閥の政治団体、政治資金規正法違反容疑で告発
自民党の5つの派閥の政治団体が政治資金パーティーの収入を政治資金収支報告書に記載していなかった疑いがあるとして、告発状が提出され、東京地検特捜部が各団体の事務担当者らへの任意の事情聴取を進めていることがわかった。総額は約4000万円に上る。 飯田)関係者への取材で明らかになったそうですが、安倍派、二階派、茂木派、麻生派、岸田派に告発状が出されています。 須田)告発状を提出した上脇博之さんは、各政治団体・派閥だけではなく、個々の政治家に対しても1円単位で情報開示を求めています。
「政治的な思惑で政権与党を攻撃しよう」という意図があることも意識しなければならない
須田)政治活動の一環というところを加味したとしても、もちろん政治資金規正法違反に当たる可能性があります。各派閥はきちんと法律に則った報告書をつくらなければいけないことは間違いありません。 飯田)過少記載などせずに。 須田)その一方で、東京地検特捜部も意識する必要があるのは、これが政争の具になっていることです。「政治的な思惑で政権与党を攻撃しよう」という意図がある。ただし、形式としては違反しています。それについてはきちんと対処しなければいけませんが、「背景にある意図」もきちんと理解しなければいけません。
特に政治資金の入りについては法律に則って報告するべき
飯田)林芳正前外相が11月19日のフジテレビの番組で、「しっかりと確認し、適切に対応するべきだ。そうしているとの報告も受けている」と発言しています。各派閥もそれに対応しているということです。 須田)訂正すべきところは訂正する。特に政治資金規正法は、入りと出を考えると、入りに関して規正する法律なので、きちんと法律に則って報告するべきだと思います。
財務省・国税庁は神田憲次財務副大臣の税金滞納を把握していたはず
飯田)政治と金の話となると、東京・江東区の区長選挙をめぐる公選法違反事件で柿沢前法務副大臣が辞任しましたが、岸田政権は最近いろいろとスキャンダルも出ています。 須田)特に神田憲次財務副大臣のケースは税金滞納で、しかも財務副大臣というポストに就任していたわけです。税金滞納なので、財務省・国税庁サイドは間違いなく状況を把握していたはずです。 飯田)財務省・国税庁サイドは。 須田)特に副大臣や政務官については、今回の場合だと神田さんを送り出した清和会(安倍派)が身体検査を行わなければいけません。そこから漏れたのであれば、政権的にもリスクになるので、特別な場合には官邸サイドがふるいにかける必要もあります。なぜ財務省・国税庁は、官邸サイドに「この人は税金滞納を繰り返している悪質な人だ」という情報を入れなかったのか、事前に身体検査を行わなかったのか……。財務省サイドの思惑が解せません。