秩父夜祭で上町が屋台芝居 コロナ禍経て6年ぶりに芝居披露
秩父神社の例大祭「秩父夜祭」が12月3日に「大祭」を迎え、上町屋台による屋台芝居が上演された。秩父夜祭は国の重要民俗文化財に指定されており、屋台芝居や秩父屋台ばやしも重要無形文化財として伝承されている。(秩父経済新聞) 【写真】美宝会館前の通りを封鎖し、屋台を設置。武甲山を左手に演じられた 屋台の歴史は1700年代にさかのぼり、1740年代には既に屋台芝居が上演されていた記録があり、幕末から明治にかけて盛んになったとされる。現在は4年に1度、宮地・本町・上町・中町が順番に当番を務める形式だが、2020年・2021年はコロナ禍の影響で祭りが大幅に規模が縮小されたため、上町屋台が担当するのは6年ぶり。 美宝会館前で行われた屋台芝居では、地元の芸能団体「秩父歌舞伎正和会」と、市立花の木小学校歌舞伎クラブが、それぞれ歌舞伎を上演。正和会は「吉例曽我対面 工藤館之場」を、花の木小学校歌舞伎クラブは「青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)(白浪五人男)」を披露した。 多くの観客が芝居に足を運び、外国人観光客の姿も多く見受けられた。初めて屋台芝居を観覧した観客からは「プロの役者を招いているのでは」「CDに合わせて口を動かしているのではと思った」などの声が聞かれた。役者たちの熱のこもった芝居に、観客からは歓声や拍手が湧き上がっていた。
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