ドラ1候補大商大・渡部聖弥、通算120安打かかった場面で投犠打「人間として素晴らしい」監督
<関西6大学野球秋季リーグ:大商大2-1大経大>◇16日◇最終節3回戦◇マイネットスタジアム皇子山 大商大がともに優勝王手の一戦で大経大をサヨナラで下し、リーグ記録更新の6季連続優勝を決めた。阪神畑山統括スカウトらNPB3球団が視察した中、今秋ドラフト1位候補の渡部聖弥外野手(4年=広陵)が活躍。リーグ新の通算120安打がかかり、1点を追った9回裏無死一、二塁で富山陽一監督(59)は「打て」と伝えたが、渡部は「チームが勝つため」と投犠打を決めて直後に同点とした。37年ぶりの記録更新を逃すも「記録はどうでも良くて、勝つことだけを考えていた」。富山監督も「うれしい。人間として素晴らしい」と絶賛だ。 2死満塁から代打・蜷川大捕手(3年=広陵)が「これで負けたら許されない」と左前へサヨナラ打。「4年生ともう少しやりたかった」と声を弾ませた。明治神宮大会出場をかけ、関西地区大学野球選手権(11月1日開幕、南港中央)に出場する。【塚本光】 ○…大経大は17年ぶりのリーグ優勝を逃した。8回まで無失点投球を続けた今秋ドラフト候補の林翔大投手(4年=乙訓)は、サヨナラ負けに「チームに申し訳ない。悔しい」と崩れ落ちた。大学生活では「良さをわかってくれて楽になった。上の世界で活躍して恩返ししたい」と高代延博監督(70)に感謝。ドラフト候補の柴崎聖人外野手(4年=岐阜第一)は「林で負けたらしょうがない」とねぎらった。