「第15回白鵬杯」来年2月に開催 宮城野親方が大会継続を決意 師匠の伊勢ヶ浜親方も了承
少年相撲大会「第15回白鵬杯」が来年2月11日、東京・両国国技館で開催されることになった。同大会は宮城野親方(元横綱白鵬)が現役時代の2010年、子供たちに相撲の楽しさを知ってもらい、競技の普及拡大につなげる目的で創設された。 しかし、今年2月に行われた第14回大会の直後、宮城野親方が師匠を務めていた宮城野部屋(当時)で弟子の元幕内北青鵬による暴力行為が発覚。同親方は2階級降格や報酬減額の懲戒処分を受け、宮城野部屋も無期限閉鎖となった。一方で、宮城野親方は白鵬杯が担う役割と責任を再認識。所属先の師匠、伊勢ヶ浜親方(元横綱旭富士)に大会の継続を相談し、了承を得たという。伊勢ヶ浜親方の指導を仰ぎながら開催される運びになった。 伊勢ヶ浜親方と宮城野親方は、白鵬杯実行委員会を通じて以下のようにコメントした。 伊勢ヶ浜親方「この度、第15回白鵬杯を開催する運びとなりました。宮城野親方が伊勢ヶ浜部屋の部屋付きになった縁もあり、師匠である私の責任のもとで、相撲協会にも了承を得た上での開催となります。私の故郷青森のチームも毎年出場しているこの大会は、全国の相撲少年たちにとって今や大きな目標と聞いており、開催の継続は競技人口の底辺拡大のためにも大きな意義があると考えます。大会当日は私も宮城野親方と共に相撲少年たちに声援を送る予定です。来年2月11日に国技館でお会いしましょう」 宮城野親方「まずは前回大会の直後、私が宮城野部屋の問題で処分を受け、多くの相撲少年たちの信頼を裏切り、ご迷惑をおかけしてしまったことを心よりおわびいたします。部屋が閉鎖されて以来、私は今までの生き方を見直し、自分の過ちやおごりについて真摯に向き合いながら、反省と勉強の日々を送っています。白鵬杯についても今の私が続けていくことはふさわしくないのではないかとも考えました。その中で少年相撲チームの方々から届いたのが『白鵬杯は開催しますか?』『次の白鵬杯を目標に毎日稽古しています』という声でした。こんな私にも期待の声を届けてくれる人たちがいるんだと励まされ、胸が熱くなりました。また信頼する人生の先輩たちからは『大人の1年と違って、子供たちの1年はもう帰ってこない。開催を望む子供たちがいるのならば投げ出すことこそ無責任だ』と叱咤されました。また2027年から全国中学校体育大会の相撲競技が廃止されるという知らせも届き、子供たちが目指す舞台をこれ以上なくしてはならないと思いました。そして考え抜いた末に『白鵬杯を続けていきたい』と心に決めたのです。私の思いを認めて開催へのお力添えをくださった伊勢ヶ浜親方と御協賛社様、そして大会への参加を認めていただいた日本相撲協会に感謝申し上げます。白鵬杯の主役は相撲に打ち込む子供たちです。皆様からのご声援をよろしくお願いいたします」
東スポWEB