生マグロ市場でオペラ 有志の合唱団も参加、和歌山県那智勝浦
はえ縄漁による生マグロの水揚げ日本一として知られる和歌山県那智勝浦町の勝浦地方卸売市場を舞台に19日、オペラ「カルメン」のハイライトを上演するコンサート(実行委員会主催)があり、約300人が鑑賞した。5月に結成した住民合唱団が共演し、フランス語の歌声で舞台をさらに盛り上げた。 【生マグロ市場でオペラの動画はこちら】 コンサートは、公益財団法人「さわかみオペラ芸術振興財団」(東京都)の協力で2021年に始まり、3回目。コンサートに向けて、同町と近隣自治体などの有志でつくる合唱団「TUNA GOOD(ツナぐ)」(63人)が財団のプロ歌手の指導を受けながら練習を重ねてきた。 この日はカルメン役として新家華織さん(メゾソプラノ)、ドン・ホセ役として中島康博さん(テノール)らが出演する中、合唱団も歌声を披露し、来場者から大きな拍手が送られた。 合唱団に参加した太地町の長尾陽子さん(74)は「勇気を振り絞って応募したが、素晴らしい体験ができた。もしあるのなら、来年もぜひ参加したい」と笑顔。自身も参加した山縣弘明実行委員長(61)は「今日の出来は120点。合唱団で人と人とをつなぐことができて感無量であり、将来にもつなげていきたい」と話した。
紀伊民報