ソトラバこども相談室【地形編 vol.04】川で削られた地球は真っ平にならない?
自然に関する不思議を親子で解決してみませんか? 特別企画「ソトラバこども相談室」では、「〝ソト〟の不思議を解決します!」をテーマに、専門家の方々に素朴な疑問をぶつけてみました。「地形編」では、ライターで地形に詳しい西村まさゆきさんにお答え頂きます。 【写真】侵食によって少しずつ削られている地球の地形(全7枚)
そもそも地球って真っ平なのかもしれない!?
川の流れによって、石や岸が少しずつ削られていくのは知っているのですが、そのまま削られ続けたら、地球は真っ平になってしまわないのでしょうか。 「川の作用で地面が削られたり、土や砂が溜まって、地面が一部平らになることはあります。おうぎ型に広がった『扇状地(せんじょうち)』という土地や、『河岸段丘(かがんだんきゅう)』という川に沿って削られ階段状になった地形がそうです。ただし、それはピンポイントの地域で起こっていることです。地球が真っ平らになることはないでしょう。 また、地中で新たな地層ができて、地面が『隆起(りゅうき)』(盛り上がること)することで、削られてもまた地面が盛り上がってきます。」 「ところで、地球の地上の表面は、そもそも真っ平なのではないでしょうか」 えっ! そんなことないです。坂があったり、山があったりデコボコしています! 「では、地球はどれほどデコボコしているでしょうか? 宇宙から撮影された地球の写真は見たことありますか? ツルッとした丸い形をしていて、とてもデコボコしているようには見えません。じつは、すでに地球の表面は真っ平らなのではないでしょうか?」 確かに、飛行機などから見た地面は、それほどデコボコしているように見えないかもしれません……。 「地球の直径は1万2742kmといわれています。一方、世界で一番高いチョモランマの高さは8849m、つまり8.849kmほどです。直径に対するチョモランマの高さはたった0.069%です。例えば、バスケットボールの直径245mmに当てはめると、チョモランマの高さは約0.16mm。1ミリの十分の一の高さしかありません。チョモランマの高さは、バスケットボールの表面についているイボイボよりも小さいでしょう。どの視点で見るかによって、そんなふうにも考えられますね。そもそも地球はツルッとしているとも言えます」 地球規模でみれは、すでに地面は真っ平なのですね。