安倍元総理が亡くなって空洞化し、財務省が力を増してきた
内閣官房参与の宮家邦彦と数量政策学者の高橋洋一が12月13日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。衆院本会議で否決となった松野官房長官の不信任決議案について解説した。 【写真】安倍元首相が派閥会長に就任後に初めて開いた2年前の「パーティー」の様子
衆院本会議、松野官房長官に対する不信任決議案を反対多数で否決
自民党安倍派の政治資金パーティーをめぐる問題を受け、立憲民主党が提出した松野官房長官に対する不信任決議案は衆議院本会議で採決が行われ、自民・公明両党などの反対多数で否決された。野党側は立憲民主党、日本維新の会、共産党、国民民主党、れいわ新選組などが賛成した。 飯田)きょう(12月13日)は臨時国会の会期末です。 高橋)今国会で何が成立したのでしょうか? 飯田)補正予算以外に、と考えると……。 高橋)本当は経済政策として、所得税減税を今国会でやるべきだったのですが、そういう話は出なくなりましたね。この時期に大臣を入れ替えたらどうなってしまうのか。財務省内にいると、あと10日ぐらいで政府案が出て、閣僚折衝するのです。 飯田)閣僚折衝して閣議決定され、来年(2024年)の通常国会に予算案を提出する流れがあるから、この時期にトップが変わるのは大きいですよね。 高橋)全然知らない人が閣僚折衝することになります。 飯田)一応レクチャーを受けたとしても、難しいですよね。 宮家)でも、何とかなるのですよ。 高橋)何とかなってしまうのですよね。外交の場合はトップ同士の話などになると、何とかならないことも多いと思いますが、内政は何とかなってしまうのです。
力の真空ができ、財務省が力を増してきた
宮家)いま自民党はすごく揺れていますよね。昔はミニ保守政党の連立政権だったのですよ。 飯田)各派閥が。 宮家)派閥は少し緩くなったけれど、まだミニ保守政党・連立政権なのです。ただ、強いところがあったのだけれど、急に力がなくなり、力の真空ができた。それまでは政治が強かったわけですが、役所のイニシアチブが戻ってきている感じがします。 高橋)安倍さんが亡くなってから、それをすごく感じます。私の出身母体がどんどん出てきて、成長している。