北陸放送

土地取引などの目安となる価格「地価」が17日公表されました。 初めて元日の地震の影響が評価に反映されていて、能登と加賀で明暗が分かれる結果となりました。公表された地価は、県が2024年7月1日を基準に県内291の地点で調査しました。 【写真を見る】県地価調査で"全国一位の下落"となった被災地 能登半島地震の影響色濃く 全体の平均変動率は増減ゼロで、2年連続の上昇から横ばいに転じ、土地の平均価格は一平方メートルあたり7万200円となっています。 記者リポート「輪島市中心部の河井町です。元日に地震や大規模な火事に見舞われたこちらの地域は大幅に価格が下落しました」 今回の地価調査では、能登半島地震の影響が顕著に現れる形となりました。 地価調査石川分科会 西郷悟代表幹事「河井町という地点があるけど、そこが14.8％下がって、全国第一位の下落になる」 ■変動率下位の10地点は能登の6つの市、町と内灘町が大半を占める 大幅な下落が見られた能登地域。全国の住宅地と商業地でそれぞれ変動率下位の10地点をみると、地震で被害を受けた能登の6つの市、町と内灘町が大半を占めています。 住宅地で最もマイナスが大きかった輪島市河井町では、2023年から4400円ほど下落し、一平方メートルあたり2万5400円。 商業地でも輪島市新橋通が最も下落し、4800円近く下がって、2万3200円でした。 河井町の住民「こんなところを誰が欲しがるんですか、隆起して。人も減りました、隣もその隣もその隣も今はいません、人がいなくなる」「私はそれを歓迎する、下がれば人が入ってくる。安いから」 ■一方、加賀地方では地価が上昇傾向に… 記者リポート「加賀では地価の上昇が見られます。小松駅前では新幹線延伸後もビルの建設が進むなど、需要の高まりが見てとれます」 加賀では地価が上昇傾向にあります。 その要因として考えられるのが… 地価調査石川分科会 西郷悟代表幹事「コロナ収束後の観光客の増加や北陸新幹線の敦賀延伸効果があり、上昇基調が強かった」 ■小松市では、地元の盛り上がりをタクシー業者も感じる 小松市では、地元の盛り上がりをタクシー業者も感じているといいます。 タクシー運転手「観光の方が少し増えてきたかな、再開発もあったりして店も増えてきていますし。どんどんどんどん変わってきているので、若い人も夜出てきているなって」 今回の地価の動向が改めて地震の影響を映し出し、県内での2極化がさらに進んでいます。