100を切るためにゴルファーが「最低限飛ばしたい飛距離」の基準ってどれくらい?【100切り】
ビギナーを脱したゴルファーの前に立ちはだかるのがスコア100の壁……いわゆる“100切り”を達成するために大切なポイントとは? 今回は「100切り達成に必要な飛距離の基準」をテーマに、東京都港区のゴルフスクール「広尾ゴルフインパクト」のインストラクター・後藤悠斗プロに解説してもらおう。
100切りを実現するためにはショットやパット、アプローチの精度、マネジメントも大切だが、同時にある程度の飛距離も求められる。 ではずばり、100切りを達成するためには具体的にどれくらい飛べばいいのか。もちろんコースの総距離や、打つティーの位置といった違いはあるが「ひとつ基準を作るなら『パーオンを狙えるホールを半分作れるかどうか』です」と後藤。 「もちろん実際にパーオンできるかどうかは別ですよ。あくまで自分の平均飛距離でパーオンが実現可能かどうかです。そのくらい飛ばないと、例えば寄せワンなどの『良いプレー』に頼らなきゃいけなくなってしまうんです」(後藤、以下同) 飛距離面だけで考えてパーオンが可能なら、ナイスショットをしてパーオンができれば上々、ショットやアプローチで1打ミスしたり、ハザードを避けて1打刻んでもしっかり2パットで収めればボギーとなる。 逆に言えば、道中すべてナイスショットしても飛距離が足らずボギーオンにしかならないのであれば、そのぶんミスは許されなくなる。100切りの最低ラインであるスコア99の条件がボギー9つとダブルボギー9つであること、そして100切りを目指すゴルファーのショットの精度も考慮すれば、18ホール中9ホールは、すべてナイスショットならパーオンが実現可能なくらいは飛ばせる状態が望ましいわけだ。 「より具体的に言うなら『飛距離的にパーオンを狙えるミドルホール(パー4)が5つある』ことがクリアしておきたい飛距離面でのハードルです。18ホールの一般的な内訳は、ショートホールとロングホールが4個ずつ、そしてミドルホール10個です。このうちショートホールは仮にパーオンできるとして、ミドルホールのうち5つでパーオンが可能な飛距離が出せればいいわけです」 パー4と一口に言っても、距離はコースによって様々。参考までにUSGAの距離設定に関するガイドラインを紹介すると、パー4は男性なら240~490ヤード、女性なら200~420ヤードの範囲で設定することを推奨している。 「男性の場合、例えばレギュラーティーから350ヤードのパー4を想定するなら、ティーショットのドライバーで200ヤード飛べば、2打目は150ヤードで届くわけです。もちろんコース次第ですが『ドライバーで200ヤード飛ばせるショット力』があればいいわけですから、ハードルは決して高くはありません。 一方で女性の場合は男性よりもちょっと大変です。レディースティーから300ヤードのパー4だと仮定して考えてみましょう。現実的なラインはドライバーで170ヤード飛ばし、セカンドはフェアウェイウッドかユーティリティで130ヤードでしょうか。でも、女性がドライバーで170ヤード飛ばすのって、男性のドライバー200ヤードと比べるとハードルは高めと言えます」 もちろん飛距離で足りない部分を他で補うのもゴルフの醍醐味だし、飛距離に固執し過ぎるのも良いことばかりではない。だが、前述した飛距離を満たしていないのなら、ドライバーの飛距離にこだわるのは大いにあり。「単純に飛距離にこだわるメリットが大きいです。届くことって武器ですからね」とのことだ。 協力/広尾ゴルフインパクト
みんなのゴルフダイジェスト編集部