石破首相、45年ぶりに衆院過半数得ずに首相就任 決選投票でも届かず 大平正芳氏以来
衆院は11日の本会議で首相指名選挙を行い、決選投票の末に石破茂首相(自民党総裁)を第103代首相に指名した。ただ、得票数は決選投票でも221票に留まり、過半数(233)には届かなかった。衆院議員総数に対する比率は47%強。衆院で過半数を割る得票数で首相に就任するのは、昭和54年、自民党の大平正芳元首相以来、45年ぶりとなった。 【年代別でみる】石破内閣を「支持する」が「支持しない」を上回った唯一の年代は? 衆院規則では、首相指名選挙で過半数を得る候補がいなかった場合は、上位2人による決選投票を行うと定めている。決選投票では、より多くの得票を得た候補を首相に指名する決まりだ。 今回は、最初の投票で過半数を得た候補がおらず、石破首相と立憲民主党の野田佳彦代表による決選投票となった。決選投票では野田氏に160票が投じられたほか、その他の名前を記載し無効となった票が84票あった。石破首相は最初の投票と同じ得票数だったが、数の上では野田氏を上回ったため、首相に指名された。 決選投票は過去4回行われた。このうち、昭和54年11月、「40日抗争」といわれる保守分裂下で行われた決選投票では、衆院の過半数256に対して、首相に選出された大平氏が得たのは138票だった。自民内の反主流派が担いだ福田赳夫元首相が121票を獲得。野党などの無効票が252票あり、大平氏が指名された。