勉強できる子に育てたいなら「リビング学習」が絶対にオススメな理由とは？
リビング学習のデメリットは？
リビングルーム学習のデメリットもあります。中には生活音が気になって、集中できないという子もいます。また親が不在時のリビングルーム学習では、監視の目がないので、テレビやスマホ、ゲームの誘惑に負けてしまう可能性も大いにあります。 勉強机代わりのダイニングテーブルにしても、座卓にしても、食事のときや家族が集まる時間に教材を広げたままにはしておけませんので、その都度片づけなければならないうえに、あちこちに寄せておくことでものを失くしがちです。部屋の広さに余裕があるなら、デスクや棚の場所を固定した専用の学習スペースを設けてもいいでしょう。 また、勉強はリビングルームで事足りるとしても、思春期の性的なめざめもありますし、落ち込んだときに気持ちを整理するためにもメンタルヘルス的な逃げ場が必要です。一人の時間を過ごすための自分専用の部屋もあったほうがいいと思います。学習スペースは、自室とリビングルームの両方を、臨機応変に使い分けるとさらに効率がよいでしょう。ただし、自室にスマホを持ち込むことは禁止すべきです。親の気配が感じられるリビングルームでのみ、インターネット利用を許可するのが賢明です。
〈著者プロフィール〉和田 秀樹
1960年大阪市生まれ。東京大学医学部卒。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローなどを経て、現在、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部・東京医科歯科大学非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック院長、立命館大学生命科学部特任教授 。代表を務める「緑鐵受験指導ゼミナール」では毎年無名校から東大合格者を出し話題に。1987年のベストセラー『受験は要領』をはじめとして、精神医学・心理学・受験関連の著書多数。近著に『老いの品格』『頭がいい人、悪い人の健康法』(ともにPHP新書)、『50歳からの「脳のトリセツ」』(PHPビジネス新書)などがある。
