優秀な包丁があれば料理の腕があがる! 浅草・かっぱ橋の専門店に聞いた「これ1本あれば大丈夫!」な万能包丁とは?
「海外で万能包丁として使われていた牛刀の形と、日本で昔から使われている菜切の幅感を持ち合わせているのが三徳です。牛刀のように切先と呼ばれる刃の先端が尖っていることで肉や魚を切りやすく、菜切りのように幅があるので、手を当てて行うキャベツの千切り、嵩が高い野菜も安定して切ることができます」 肉や魚、野菜などオールマイティに切ることが出来る「三徳包丁」は、幅広い料理に対応できるので、まずは1本持っておくと便利で頼れる存在。ちなみに『釜浅商店』オリジナルの洋包丁シリーズ「amane」三徳包丁は、素材と形にこだわりがあるのだそう。
「釜浅オリジナルの”amane”は、刃を1枚鋼材で薄く仕上げ、さらに刃先に向けて徐々にカーブがかったハマグリ刃という形状になっています。この形状により抵抗が少なく、食材との接触面が減るため、切り離れも良くなります。また、丸みを帯びた形状は摩耗しにくく、欠けにくいという特徴があります」
三徳包丁と比べ、刃が少し長く切先が尖っているのが、牛刀。中にはプロの料理人が使うような刃渡り30cmのものも。
思わず買ってしまった! 普段のお手入れに手軽なシャープナー
「刃先とまな板が接触することで刃はどんどん摩耗していくので、どんな包丁でも切れ味は必ず落ちてしまいます」と齋藤さんが言うように、最初は軽快にカットできていても、使い続けるうちに切れ味が悪くなるのは必然。そうなると気になるのが、日頃のお手入れ方法とメンテナンスです。
「普段のお手入れは錆びないよう、洗った後はしっかりと水気を拭いて、包丁差しなどに保管を。刃のメンテナンスは包丁研ぎですね。一番のおすすめは砥石で研ぐことですが、切れ味が落ちるたびに研ぐのは大変ですよね。そんなとき、まずは簡易的なシャープナーを使ってみてください。当店では水を入れて三段階(粗目、中目、仕上げ)で仕上げる研ぎ器があり、砥石と同じような役割をするので、結構きれいに切れ味が戻ります」 但し、簡易的なシャープナーは先端を整えるだけなので、摩耗して鋭さがなくなり刃全体に厚みが出てくると、切れ味が戻らなくなるのだそう。 「もし全然切れなくなったら、専門の研ぎ屋さんへ。もちろん砥石がご自宅にあればいいのですが、忙しいと研ぐ時間もとれないので、まずは簡易研ぎ器を使い、切れなくなったら、最後の研ぎは専門店に持っていくのがいいと思います」