【阪神】近本光司が関学大の後輩左腕から意地の一打「出てよかった」劣勢でもタダでは終わらない
<広島7-5阪神>◇4日◇マツダスタジアム 阪神近本光司外野手(29)が、ネバーギブアップを体現した。4点を追う9回先頭、広島黒原の149キロ直球を振り抜いた。中堅手の頭を越える一打で快足を飛ばし、一気に三塁を陥れた。「ヒットが出てよかったです」。関学大の5学年下にあたる後輩左腕から、6月7日西武戦(甲子園)以来、17試合ぶりの三塁打。その後、3番前川の二ゴロでホームにかえってきた。 【写真】近本光司、関学大の後輩左腕から意地の一打 御礼の一撃だった。この日、球宴の選手間投票結果が発表。セ・リーグ最多の376票を集め、外野手1位で選出された。「いろんな選手がいて、その中で選んでもらえている。また頑張っていきたいです」。ファン投票でも外野手部門でリーグ1位で選出済み。昨年は死球による「右肋骨(ろっこつ)骨折」で出場辞退を余儀なくされたが、ファン投票、選手間投票ともに2年連続での選出を果たした。ファンからも選手からもリスペクトを集める虎のリードオフマン。劣勢の中でもタダでは終わらない姿勢に、貫禄が表れた。 18打席ぶりに安打が生まれた2日から3試合連続の安打。1点を勝ち越した直後の2回1死一、三塁では中犠飛で打点1も挙げた。「ヒットではなかったけど最低限。追加点を取ることができてよかった」。快音も戻ってきた。次は勝利につなげる。【波部俊之介】