『ヒロアカ』『あな番』を作曲 林ゆうき、年間数百曲を制作する劇伴作家の仕事
日テレNEWS
アニメ『僕のヒーローアカデミア』や『ハイキュー!!』、さらにドラマ『あなたの番です』や『リーガルハイ』など、数々の有名作品の劇伴(げきばん)を手掛ける、劇伴作家・林ゆうきさん(42)にインタビュー。劇伴作家の仕事内容や、業界の第一線を走り続ける秘けつを伺いました。 【画像】林ゆうき、『ヒロアカ』劇伴の裏側を明かす
■劇伴制作のきっかけは、男子新体操「ダンスに音楽をあてる作業が好きだった」
劇伴とは、アニメ・映画・ドラマなど映像の背景で流れる音楽。“サウンドトラックというとわかりやすい”と話す林さんが、劇伴作家の仕事内容や魅力、始めたきっかけを教えてくれました。 ――劇伴作家を目指したきっかけを教えて下さい 男子新体操を高校から大学卒業まで7年間ぐらいやってたんです。フィギュアスケートと一緒で、伴奏曲に合わせて踊るスポーツです。普通ダンスって“曲に合わせて振り付けを作る”じゃないですか。男子新体操ってその逆で。最初音もない状態で演技を作って、(その後に)自分で曲を探してきたり、伴奏曲を作る人が曲をアレンジして作ったりする。当時はCDをレンタルしに行って色々聴いて“この曲で踊りたい”というのを選んで踊ったんですけど、自分が思うような曲がなかった時に、作ってみようかっていうことを大学の終わりくらいに始めて。そこから映像に音楽を合わせる楽しみ(を知った)というか、新体操の伴奏曲をたくさん作るようになって、もっと違う映像音楽をやりたいなって劇伴音楽の世界に進みました。 ――きっかけは男子新体操だったんですね 音楽が好きで始めたとかでは全然なくて。映像とかダンスに音楽をあてる作業が好きだったんで、それの延長で作曲を始めたっていう流れです 。 ――劇伴作家という仕事の魅力を教えてください 作品を印象付ける決定的なところを作っている感じがします。例えばテーブルの上にコップだけ映っているシーンで、ボサノバがかかっていたら、カフェで恋人同士が映って“今日のデートどこに行く?”みたいな話をするのかなっていうふうに見えますし。今度はそこに怖いダークな曲をかけると、取引が行われているシーンになるのかなっていうふうに、シーンの印象をすごく操れる、とても楽しいお仕事です。