伊能忠敬の子孫、歩測の正確さは抜群…伊能恵子さんとの名コンビ復活、片岡大育4位発進【ゴルフ】
◇7日 男子ゴルフ 三井住友VISA太平洋マスターズ第1日(静岡県御殿場市、太平洋C御殿場C) ツアー3勝を挙げながら、難病のため2019年に賞金シードを落とした片岡大育(36)=Kochi黒潮CC=が66で回り、大会4勝目が懸かる石川遼(33)=カシオ=らとともに4アンダーで4位につけた。首位まで2打差。ツアー初勝利を目指す平本世中(せじゅん、25)が6アンダーで首位に立った。 5年ぶりのシード復帰へ、名コンビが復活だ。試合出場がなかった1カ月間、筋トレとストレッチで体調を整えてきた片岡は「この大会のため、できるだけの準備をしてきた」と4バーディー、ボギーなしの内容に納得顔。キャディーには、過去3勝のうち2勝を支えてもらった伊能恵子さんを起用した。 伊能さんは、江戸時代の測量家で日本地図を作るために全国を歩いて回った伊能忠敬の末裔(まつえい)。残り距離の判断や歩測の正確さは抜群と評価され、片岡以外にも多くの選手のバッグを担いできた。現在は選手のマネジメント業なども手がけている。 片岡は伊能さんに全幅の信頼を置いている。今季は前半戦で9試合に出て1度しか予選を通過していないが、それは伊能さんとタッグを組んで20位だった5月上旬の中日クラウンズ。約半年ぶりのコンビとなった今大会で好発進し「(伊能さんは)相変わらず、ずっとしゃべっている。しゃべりすぎて、疲れます」と苦笑しながらも、「落ち着いてプレーできてます」と効果をアピールする。 顔面神経まひの症状に苦しみ、シードを落とした。今年は右まぶた裏に腫れ物ができて視界をふさがれ、日常生活でもサングラスを欠かせない。それでも、現在は賞金ランク68位で、上位65人までのシード枠が見えてきた。名ナビゲーターにバッグを託し「今は本来のゴルフができてきた」という言葉に、自信が戻ってきた。
中日スポーツ