ジョージア 「盗まれた」議会選挙に数万人が抗議
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【10月29日 AFP】ジョージアの首都トビリシで28日、議会選挙でロシア寄りとされる与党「ジョージアの夢(Georgian Dream)」が勝利した結果を受け、数万人が抗議デモを行った。親欧米派の野党は「盗まれた」選挙だと非難。サロメ・ズラビシビリ(Salome Zurabishvili)大統領はAFPに対し、投票では「巧妙な」不正操作が行われたと主張し、ロシアの関与を指摘した。 選挙管理委員会が発表した99%以上の開票結果では、ジョージアの夢が得票率53.92%を獲得。親欧州連合(EU)派の主要野党連合は37.78%にとどまった。 28日夜、トビリシ中心部の議事堂前では、数万人がジョージア国旗とEUの旗を振りながら平和的な抗議活動を行った。 与党と対立している親欧米派のズラビシビリ氏はデモ参加者の前で、「皆さんの票は盗まれたが、私たちの未来を誰にも奪わせはしない」「EUへの道を歩むため、私は最後まで皆さんと共にあると約束する。EUこそが、この国が属す場所だ」と呼び掛け、歓声を浴びた。 ズラビシビリ氏はAFPの取材に応じ、26日に行われた議会選挙では「非常に巧妙な」不正工作が行われたと主張した。 複数の州での投票に同一の身分証明書が使い回され、賄賂が横行し、電子投票システムにも不正があったと指摘。 「政府を糾弾するのは非常に難しく、それは私の役割ではないが、この手口はロシアによるものだ」とし、「威嚇的な」ロシアに対処するのは厄介だと述べた。 ジョージアの主要な選挙監視団は28日、複雑かつ大規模な不正行為の証拠が明らかになったと発表。全体のうち少なくとも15%を無効票とするよう要請した。(c)AFPBB News