まるで高級すき焼き!? 大阪の老舗『はり重 道頓堀本店 カレーショップ』の「ビーフワン」とは?
●上質な黒毛和牛を気軽に味わえる名店『はり重 道頓堀本店 カレーショップ』。看板メニューを食べに行ってきた。
肉じゃがにもカレーにも牛肉を使う大阪人。そんな牛肉好きの大阪人が憧れる名店といえば、大正8年(1919年)創業の黒毛和牛専門店『はり重』です。大阪・道頓堀にある3階建ての木造建築のお屋敷には、日本料理店と洋食屋、カレーショップ、精肉店が入っています。 大正時代創業の黒毛和牛専門店『はり重』は一度訪れるべき名店!
日本料理店で高級黒毛和牛を使ったすき焼きやしゃぶしゃぶを味わいたいところですが、残念ながらフラッと立ち寄れるお値段ではありません。「美味しい牛肉をリーズナブルに楽しみたい」という贅沢な悩みを叶えてくれるのが、1階にある『はり重 道頓堀本店 カレーショップ』。 上質な黒毛和牛を気軽に味わえるとあって、お得が好きな大阪人から愛され続けています。今回は、人気メニュー2つを食べてきました。
黒毛和牛専門店だからできる究極の丼「ビーフワン」
こちらが、黒毛和牛の切り落としを卵でとじてご飯にのせた「ビーフワン」です。「ビーフワン」という変わった名前は「うちの牛肉が一番旨い(ナンバーワン)」と、「牛肉(ビーフ)とお椀(ワン)」を掛けているんだとか。メニュー名から大阪のユニークさが感じられますね。 ご飯の上には、たっぷりの牛肉とネギ、玉ねぎ、ぷるぷるの半熟卵がのっています。親子丼や牛丼のような和風出汁の味をイメージしていたのですが、全く違いました。食べた瞬間の第一印象は「高級店のすき焼き」。
それもそのはず、「ビーフワン」の味つけには、牛スジ肉を6時間煮出して作ったすき焼き用の割り下が使われているそうです。そのため口に入れた瞬間、醤油と砂糖の甘辛さと濃厚な牛肉の旨みがガツンとやってきます。 牛スジ肉の旨みが凝縮した割り下で黒毛和牛の切り落としを煮込んでいるとは、なんて贅沢な……。これで990円はお得すぎます。
牛肉は旨みが強い赤身の部分が使われていて、口当たりはしっとり。玉ねぎとねぎはシャキシャキ感と甘みがあり、ふわとろの卵がすべてを包み込んでくれています。つゆが少なめなので、ご飯の白い部分が残っているのも良い。甘辛い味付けと白ご飯が抜群に合います。 添えられてある福神漬けと交互に食べると口の中がさっぱりして、最後まで飽きること無く完食。黒毛和牛の旨みを半熟卵で封じ込めた極上の他人丼でした。